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新型コロナウィルスが空気感染することをCDCが認めた

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10ヶ月前から、指摘しつづけていたことですが、新型コロナウィルス対策は、換気なんだと。

 

つまり、ウィルスは呼気から空気中に拡散され、それをまた吸い込んでしまうことで、鼻や喉や目の粘膜からウィルスが侵入するんだから、

空気中のウィルス量を減らす必要があるんだと。

 

空気中のウィルス量を減らすには、新鮮空気との入れ換え、つまり「換気」が大事。

 

これ、ずーっと言ってるんですけど、正式に認定されないまま、いわば野良対策としてみんなが勝手に換気している状況でした。

 

なぜ、そうなっていたかというと、以前にも指摘しましたが、CDC(アメリカ疾病予防センター)が「空気感染はしない」と早々に言ってしまって、

引っ込みがつかなくなったのか、延々と空気を介した感染は考えられない、飛沫ならば、極小の飛沫が空気に乗って…と言い訳していた。

 

それを「空気感染と言うんちゃうんかい!」と突っ込むものの、ええーーと、ええと厳密には空気感染ではなくて、エアロゾル感染といって…

などと、言葉遊び。

 

だから、新型コロナウィルスの拡散は、キチッと空気の問題、換気の問題であるとの意見が医学界で言えなかった。

CDC様が空気感染をお認めになってねえだから、換気って言えねえだよ、とまあそういう村人社会だった。

 

でも我が国では昔から、疫病退散は換気と水の浄化と土足禁止とわかっていましたけどね。

そのあたりは、春先にロシアの人気報道番組でコメントしておいたんです、日本の習慣に組み込まれた衛生的な強みだよと。
 

 

それが、最近は欧米でも「エアボーン感染」と言い出した。

 

まあ、まだ空気感染を遣わないということで、抵抗してる感はあるんですけどね、「エアボーン」というのは、軍事用語なんです。

Airboneと書きます。

空輸です。

飛行機から落下傘で降下して目的地に到着する手法ですね。

ちなみに、ヘリコプターで降下することは、ヘリボーンといいます。

 

 

ベトナム戦争で大規模に展開している、こういう軍事シーンがあったでしょう。
これが、エアボーンなんです。

 

日本語で言うと、空挺ですね。

 

そして、花粉や一部の空飛ぶ種子(カエデとか)の空中移動の播種のこともエアボーンです。

だから、空気中で伝播するウィルスもエアボーンです。

小難しく書くとこうなります。airborne transmission(空気媒介伝播)による感染、略して空気感染です。

 

それが、ついにCDCも空気感染を認めました。
まあ、まだ目立たないQ&Aのページではあるんですが

 

 

 

拡散
ウィルスはどのように広がるのでしょうか?

 

・COVID-19を引き起こすウイルスは、最も一般的には、互いに密接に接触している人々の間で広がります。
 (約1.8メートル畳の長さ、または両腕を広げた長さの距離以内が目安です)
・感染者が咳、くしゃみ、歌、会話、呼吸をしたときに発される唾の飛沫のエアロゾルなどの小さな粒子を介して広がり ます。
 ーこれらの 粒子は、鼻、口、気道、肺に吸い込まれ、感染を引き起こす可能性があります。 これがウイルスが広がる主な経緯であると考えられています。
 ー液滴が、モノの表面や物体に付着し手に付いて移動することで広まります。人は、ウイルスが付着している物体の表面に触れてから、自分の口、鼻、または目に触ってしまうことで、 COVID-19に感染する可能性があります。表面に触れることによる拡散は、ウイルスが拡散する主な経緯であるとは考えられていません。

 ー可能性としては、COVID-19は、感染者の咳やくしゃみ、会話や歌唱などのときに発せられた液滴と浮遊粒子を介して広がることがあります。 飛沫や浮遊粒子が空中に浮遊したままで他の人に吸い込まれ、2メートル以上も離れていても広がるる可能性があるという証拠が増えています(たとえば、合唱団の練習中、レストラン、またはフィットネスクラスで)。一般に、換気の悪い屋内環境はこのリスクを高めます。

COVID-19は、その影響を受ける多くの地域のコミュニティでいとも簡単にかつ持続的に拡散しているようです。(「コミュニティにおける拡散」)  コミュニティにける拡散は、感染の経緯や場所がわからない人もいて、ある限定された地域で人々がウイルスに感染していることを意味します。

 

ずいぶんストレートに言うようになりました。

空気で感染する。

咳やくしゃみ発声によって、唾が飛び散り、空気中に浮遊してしまうために、一定の空間の中で感染が広がるということを認めました。

 

ついに

 

ならば、対策はどうするかというと

建物内での空気の入れ換えです。

 

しかも、やみくもに、窓を開け放てばいいかというと、そうではありません。

特に、冬を迎えて低温時に暖房が台無しになって、寒い思いをしてしまうことになる。

最近、学校でも換気を気にするあまり、暖房が効かず、でも生徒には防寒着を着せない、という本末転倒なことをしています。

 

空気の流れを読んで、適正な換気量を求め、温度管理もしながら部屋の換気をする。
大勢の人々が集まる場所で、たとえウィルスが混入しても感染に至らないうちに建築空間の空気の入れ換えが大事なのです。

 

いわば、全集中の建築の呼吸です。

 

つづく

 


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