前回で確認した水族館の空間構成。
いわゆる工場見学型のタイプは、水族館関係者や設計者からは「汽車窓型」とも呼ばれています。
「汽車の窓から外を眺める」ような、小窓から別世界を見るという意味でも確かに汽車窓です。
ひと昔前だと、水族館というとこんなイメージでしたよね。
それに対し、水族の世界に入り込むような展示方法の模索は、けっこう早い時期から始まっていました。
1964年に大分県に出来た、その名も、「大分生態水族館マリーンパレス」です。
この水族館のテーマはまさに以下のようなものでした。
このマリーンパレスは次世代の水族館を模索するものだったんですね。
動線計画も建築空間の中に水槽が置いてあるというのではなく、水棲生物の世界に見学者が入っていく園というものでした。
でもですね…、建築としてのデザインがなあ、…建築の顔がなあ…、ちょっとなあ…、
ロードサイドの土産物者さんレベル…、せっかく素晴らしいコンセプトを掲げているのに…、
その思想を建築として表していない…、残念なもの…ですよね。
つづく