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千葉でゴルフ練習場が倒壊!の現場②

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千葉県の市原市のゴルフ練習場倒壊の現場から…の続きです。

 

この被害状況に関して多くのニュースが出ていますね。

 

こちらでは被害住宅の取材もされています。

2019.09.20 16:54 台風でゴルフ練習場の鉄柱倒壊 補償は? 住民の胸中(テレ東ニュース)

 

 

台風15号の影響でゴルフ練習場の鉄柱が倒れ、住宅を直撃した千葉県市原市。
復旧に向けた補償などゴルフ練習場側と今後どう向き合っていくのか。
住民たちが不安な胸中を語りました。
倒壊から12日目ですがいまだ状況は変わっていません。
鉄柱が大きく倒れ込み、車が変形しています。
またあちらの家屋では屋根が激しく崩れています。
今回の台風で、とくに衝撃を残した千葉県市原市のゴルフ練習場倒壊。
20代の娘が重傷を負ったこちらの男性。
許可を得て、家の点検に同行させてもらいました。
真っ二つに割れた天井が、衝撃の大きさを物語っています。
今そこが、うちの娘が休んでいた部屋なんですけど、こういう形で入ってきたのかな、本当に奇跡ですけど、頭にいかなくてよかった。
死者が出なくてよかった、他の家も紙一重だったと思う。
先週、被災した住民たちが要望し、ゴルフ練習場のオーナーによる説明会が開かれました。
住民:何世帯が被災しているか把握してます?
オーナー:それは...。
住民:住むところと、足(車)の確保は工事が終わるまではしてほしい。
オーナー:いくらというのは言えないんだけど、できる限りのことは...。
その場では、補償に言及したというオーナー。
しかし後日...。
弁護士が「私が拝見したところ、これは自然災害だ」と。
住宅の補償に関しては、各被災者で火災保険を使って修理していくことになると思います」と...(ゴルフ場側とは)円満に解決できれば一番いいなと思っています。

 

引用ここまで

 

一方、このような報道もある。

鉄柱倒壊「自然災害だから補償なし」ゴルフ練習場の言い分が大ヒンシュク

 

台風15号で千葉・市原市のゴルフ練習場の鉄柱が倒壊し、近隣住宅に被害が出ている件で、練習場側の弁護士が「自然災害なので家屋の修理費は支払わない」と被災住民に通達し、大ヒンシュクを買っている。

 9日の台風で倒壊したのは練習場の幅110メートルにわたるネットとその鉄柱で、高さ30~40メートルの鉄柱が倒れ、隣接する住宅13棟を直撃。発生から10日が過ぎても除去されておらず、住民らの憤りは膨らむばかりだ。

 11日には練習場の所有者が住民に説明会を開いたが「鉄柱を除去できる業者を探している」などと説明し、被害を与えた住宅については「すべて補償します」と説明。だが、13日ごろから練習場側の弁護士が被災住民に対し、こんな真逆のことを伝えてきたという。

「自然災害なので被災家屋はそちらの火災保険で修理していただくことになった。裁判をして負けた場合、多額の弁護料を払うことになりますが、大丈夫ですか」

 予想外の強い台風が原因とはいえ、被害を与えた側の主張としてはあきれるばかり。住民は「脅しのような言い草だ」と激怒している。

「法律的には、鉄柱とネットの設置や管理方法に不備があったかどうかがポイント。不備がなければ自然災害として補償を免れますが、全面的には認められないでしょう」(法曹関係者)

 国交省や市原市が調べると、鉄柱の基礎部分を固定するボルトが複数壊れていたことから、老朽化や安全対策に問題があった可能性が高まった。強風が予想されていたにもかかわらず、側面のネットを取り外しておらず、倒壊につながった可能性が指摘され、練習場側の責任が問われそうだ。

「練習場側としては、早期復旧を望む住民感情を利用し裁判を避け、少しでも補償額を減らす戦術かもしれないが、逆に住民感情を逆なでしかねない。もう少しソフトな言い回しで合意点を話し合うようにすべきではないか」と先の法曹関係者は話している。

 

引用ここまで

 

被害から二週間が過ぎようとしている今でも、まだこの倒壊鉄塔の撤去方法すら決まっていないんです。

ここでさらなる雨や風などの影響で二次被害もおきかないというのに…です。

どっちが悪いとか、誰の責任か、で、いきなり弁護士出してきている…、そんなこと言ってる場合じゃない。

 

そこで、こういう記事を出してもらいました。

専門家も指摘 千葉・台風被害の迅速復旧を妨げる行政怠慢

 

私もコメントしていますが、
 

「放置するのは非常に危険です。行政が代執行などの手続きを取り、対処すべきではないか。例えば、ゴルフガーデンと住宅の間を走る道路は市道です。交通の妨げになっていますから『公共の利益を確保する』などといった名目で介入する余地があるはず。そもそも、ゴルフガーデンの施設は欠陥性が高く、建設時に行政はしっかりチェックしていたのか。市には復旧を優先する意思が感じられません」(森山高至氏)

 

実際、このゴルフ練習場というものが、どういう構成になって、

どういう左様で倒壊してしまったのか…考えてみることにしました。

 

 

これが、上から見たところで、矢印の部分から見た写真がそれぞれこうです。

 

 

 

で、先日、近隣住民の方からお聞きしたのですが、元々の高さから(ボールが飛び出すとかの苦情?により)

さらに付け足している…ということでした。

 

確かに、一部が途中から上に延ばしてあるように見えますね。

 

 

また、国土地理院の電子国土webの地理院地図では、現在と過去の航空写真の比較が出来るのですが、

国土地理院の電子国土WEBによる千葉県市原市五井付近

 

 

この45年前の空撮を見ると…周辺はほとんどが畑だったということが分かります。
道路も市役所通り以外は未整備ですね。

 

で、この航空写真なんですが、非常に興味深い事実が分かります。

それは…、付近住民の方のコメントと、見た目の骨組み形状から、鉄柱を上に延ばしていることがわかるのですが、

 

平面形でも増築をしている、ということなんです。

昭和40年代の頃から、現在では赤い部分に拡げています。

 

 

つまり、このゴルフ練習場は、過去に2回増築と拡張をしているということです。

 

建築確認は提出されているという市川市のコメントがありましたが…、

この変化にほんとに対応していたのでしょうか?

 

基本、建物の変更や改造には、「安全側」「危険側」という考え方があります。

まあ、建物に限らないかもしれませんね、負荷をかける方での変更か、負荷を減らす方での変更か?が問われるんです。

 

建物なら、高さを高くすることは、風圧力でも地震力でも負荷が大きくなる「危険側の変更」にあたります。

同様に、建物重量を増やすこと、建物に入れる荷物の量を増やす積載荷重の増量も「危険側の変更」にあたります。

 

なので、既存建物の変更において、高さを低くすることと重量を下げることは「安全側」になりますが、

この、ゴルフ練習場のケースは「危険側」に寄っていった改造です。

 

この変更申請や増改築申請は適切におこなわれていたのか?がまず疑問なんです。

 

つづく

 


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