とにかく築年数が経過した建物は地域資産になります。③
山口県岩国市の元本郷役場について、続きです。
村の全体像を見ると、街道筋に中国地方の山間部独特の赤瓦の家並みが続いています。
これは、石州瓦といって雪が積もる山陰中心に、岡山、広島、山口の山間部では一般的な施釉された瓦です。
本郷町もこの石州瓦の屋根が混じっていますね。
このように、現在でも街道の雰囲気がなんとか残っています。
そして立派なお寺とかも残っています。
こういう建物が何にも残っていなくて、お寺や神社を壊したり移転したりして、
歴史的価値を消滅せしめて地域資産を無くしてしまった場所が日本中、実に多いんです。
無くしただけでなく、はじめから歴史的つらなりを無視したニュータウンなんかも実にたくさん出来てしまっています。
そのような、街では望むべくもないような素晴らしい古い建物がつながって残っており、街の骨格が分かる。
それなのに、壊そうとしている元本郷村役場、愚策としかいいようがありません。
つづく