昨年、非常に問題視していた、建設業界が大ピンチの話題。
ボルト不足の件、昨年末に国土交通省も対応を開始しています。
年の瀬のあわただしい時期に緊急要請、プレスリリース。
しかし!この話題、まだ一般国民に浸透していないようなんです。
翌日の2018年12月27日新聞のニュースの話題にもなっていない。
27日付けの新聞記事ですが…120本の記事ラインナップに!
ボルト不足!の話題がない!
国の発表なのに、誰も取材していない!
もしくは、記者は一応、取材に行ったのに!デスクがボツにしてる!
本当にヤバイのに…まだ気付けていないのか…と実感したんですね。
新国立競技場の屋根が作れない…、築地市場移転したらダメ…、んときと一緒だと。
で、とうとう、こんな記事も見つけました。
全国的な高力ボルト不足のあおりを受け、工事を一時中止します。
この山間のインフラ、地域の人々の生活のための道路工事。
これが、年末をもって、工事中止だそうです。
なぜか?
それは、ボルト不足のせいです。
ボルトっていうのは、もう様々な工事現場で使用されており、建設業界においては、お米みたいなものです。
ないと、困る…では済まない。
お米がなければ、パンを食べればいいじゃない?
パンもなければケーキを食べればいいじゃない?
とか言った人もいるそうですが、このボルト不足の事態をちゃんと報道出来ていないというのは、
もう間もなく、大変なことになりますよ!
現場が死に始めているんです。
東京のオリンピック施設とか、特殊な最新の施設で特注品が遅れているとか、不足しているとかではないんです。
普通の街の普通の田舎の普通の道路工事が出来ない!橋が直せない!災害復旧が出来ない!そういう事態です。
日本全国には、この写真のように緊急補修を要する橋をはじめたくさんのインフラが存在しています。
もう、それは国民の生活というか産業の動脈というか、そういった地域の死活的な施設なんです。
そのレベルで工事が止まる。
磯部組の現場監督さんは、このように書いておられます。
******************ブログから引用
この高力ボルトが夏ごろから全国的に不足しているのです。
以下、日経アーキテクチュアという専門誌からの引用です。
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あって当たり前の小さな部材がない。鉄骨をつなぐ「高力ボルト」の不足問題が、現場で大きな不安材料になっている。事態を重く見た国土交通省は2018年11月22日、需給動向に関する緊急調査の結果を公表した。納期は、全国平均で通常時の約4倍に当たる約6カ月程度と長期化しており、「工期に影響がある」との回答が8割を超えた。納期は最大で1年以上の場合もあった。
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原因は、
東京オリンピック開催に向けた建築ラッシュのせいで原材料が不足した
という説もあれば、
これまで建設工事用ボルトに回っていた原材料が自動車業界に流れたため
~国内自動車メーカーの下請が海外メーカーにも売り始めたことによる需要増~
という説もあり、
わたしなんかにはよくわからないのがホントのところですが、
とにもかくにも現実として足りない。
というか、
ない。
もちろん、それは、工事をはじめるときからわかっていて、
四方八方手をつくしてきたのですが、
これほど大きな規模の問題になると
田舎の土木業者がどうこうできるようなもんではなく、
結局、万策つきました。
ということで、
北川道路柏木1号橋う回路設置工事、
年明けの1週間ほど作業をすると
一時中止です。
再開は未定。
予定がたちしだい報告します。
******************ブログから引用
大変、深刻な事態です。
「万策尽きました」
大変に重い言葉です。
つづく