昭和62年の築地現地再整備計画のつづきです。
敷地の有効活用のために立体化を検討してみたけれども、
水産卸と仲卸を上下に分けたり、配送先の茶屋を分けたりすることなく、市場は同一平面であるべきもの、ということでした。
なので、立体化は水産の上に青果を載せる、という考え方でしかあり得ないだろう、ということです。
で、この整備計画なのですが、いったいどうやって進めるのか?
築地には毎日もの凄い量の農水産物がひっきりなしに動いています。
現在でもその量は水産で1日あたり1800トンといわれていますが、環境システムさんが検証した時代は、もっとも物量が多かったピーク時であり、昭和62年は1日で2800トンでした。
そのような、大混雑状態の中でも、環境システムが提示したのは、
「居ながら工事」「使いながら工事」です。
検討されてました。
立体模型まで作成して
トラベリング工法です。
トラベリング工法というのは、徐々に移動しながら施工していくという意味で、大規模な工場施設やスポーツ施設等でおこなわれるもので、作業スペースや仮設工事の範囲を最小限にすることで、省力化とコスト低減が出来るというものです。
既存の築地施設の上に、新たに大きな架構を設けようとしていますね。
駅や病院等、簡単に引っ越しができなかったり、公共施設等で運用を停止することの出来ない施設では、「居ながら施工」というやり方で工事がおこなわれますが、これも現在では各ゼネコンが普通におこなっている工法です。
たとえば、鹿島
たとえば、戸田建設
熊谷組でも
飛島でも
銭高でも
昭和の時代建てられた建物の老朽化や耐震補強工事では最近で当たり前の施工方法です。
これを、築地でも検討している。
つづく