昨日、新国立競技場の基本設計が出来たというアナウンスがありましたね。
それで、マスコミ関係者のみを対象とした説明会見というものがあったらしいのですが、昨日の午後時点で私もすぐに拝見しましたが、、、、、
感想というか率直な見解を述べさせていたくと
「これは、、建てちゃダメです。」
おそらく、建築設計の専門家ならみなさん気づかれると思うのですが、
いろいろ破綻しております。後程説明します。
あともっと重大な問題として、今回の会見発表でこの計画の流れでビックリしたことがあるのです。それは!
この新国立競技場の施主はいったい誰なんだ?ってことです。
20年東京五輪のメーンスタジアムとなる新国立競技場の構想を審議する有識者会議が都内で開かれ、周辺環境との調和や景観に配慮して建物の高さを70メートルに抑えた日本スポーツ振興センター(JSC)の基本設計案を承認した。
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2014/05/29/kiji/K20140529008255480.html
建築家の安藤忠雄氏は高さを抑えた点を「バランスがいい」と評価する一方、批判に対しては「(JSCは)もっとしっかり発言していく必要がある」と説明を尽くすべきだとの考えを示した。
http://sankei.jp.msn.com/sports/news/140528/oth14052819280007-n1.htm
報道の通り読みますと、
JSCという組織が 日建設計たちに頼んだ基本計画を
↓
新国立競技場の構想を審議する有識者会議 という組織に
↓
「こんなんなってますけれど、いいですか?」とお伺いを立てて
↓
新国立競技場の構想を審議する有識者会議が
↓
「いいよ」と承認する。
という流れなんですよね。
あれ?この施設保有者も運営者もJSCだよね?
てことは、家でいえばJSCが施主だよね?
その施主が承認を求める先はいったいどこのどいつなんだ?
そういったケース、普通は娘たちの家を建てるときに親が金を出したとか、息子の家だけどお爺ちゃんが大工さんだから一辺見といてもらいなさい。とか、そういうなんらかの責任と担保関係があるならわかるんだけれども、、、
有識者会議はJSCの親なのか?ケツモチなのか?
またまた登場したこの有識者会議という奴ら、、調べてみましたよ。
安西 祐一郎 独立行政法人日本学術振興会理事長
安藤 忠雄 建築家
遠藤 利明 スポーツ議員連盟幹事長 衆議院員
小倉 純二 公益 財団法人日本サッカー協会 名誉 会長
佐藤 禎一 元日本国政府ユネスコ代表部特命全権大使
鈴木 秀典 公益財団法人日本アンチ・ドーピグ機構会長
竹田 恆和 公益財団法人日本オリンピック委員会長
張 富士夫 公益財団法人日本体育協会長
都倉 俊一 作曲家 一般社団法人日本音楽著作権協会長
鳥原 光憲 公益財団法人日本障害者スポーツ協会長
舛添 要一 東京都知事
森 喜朗 公益 財団法人日本ラグビーフットボル協会長
東京オリンピック・パラ競技大会組織委員長
横川 浩 公益財団法人日本陸上競技連盟会長
笠 浩史 東京オリンピック・パラ大会推進議員連盟幹事長代理
これコンペの最初からのいつもの有識者会議のメンバーじゃん。
少し減ったけど
で、やっぱり建築に関しては安藤忠雄さんがいるだけじゃん。
あれほど言ったのに、まともな建築のアドバイザー入れろ!って、
しかもだ!
今起きていることの原因をつくった親玉の安藤さんが、
こともあろうに、
批判に対しては「(JSCは)もっとしっかり発言していく必要がある」
と説明を尽くすべきだ」
はあ?
何言ってんだ!こいつは!ここ、ここに至って!
それ、お前の仕事だろ!
これ、どんだけナンセンスでバカバカしくて、建築家としての職能も放棄し、人のしての信義を欠きまくった、、悲しいことなのか説明します。
たとえば、あなたが持っている土地があって周りも市街化したから、
4階建てのマンション建てて大屋さんになっろうとしたとします。
そういった建物を住宅地に建てようとするとたいがい「近隣説明会」というのを開く義務があるのです。これは建設業者、設計事務所なら企業の大小を問わず、みんな日常的にやっていることです。
「お知らせ看板」というのを見たことがあるでしょう?
で、近くの公民館とかで周辺住民の方に計画案の説明をします。
何階建てであるとか
北側に影がこれくらい出ますとか
ゴミ出しの位置とか
いろいろです。
すると、隣接地に住んでいる方からいろいろ質問されますよね。
自分ち側に窓がどうついてるの?とか
バルコニーの日当たりはどうなるの?とか
駐車場の入口はどっち向き?とか
いろいろ心配だから、、
建てる方は、
近隣さんの気持ちも分かるが合法的な建物だからとか
窓の位置はぶつからないように今からでも設計いじって考慮しますとか
ゴミ出し位置についてはもう一回協議しましょうとか
話し合いますが、結構大変。
なかには、わからずやの人もいますが、だいたいは建築図面を見せられてもよくわからないのと、建築の法的知識とか普通持ってないから、誤解もあったりしてしょうがないことなんです。
でも、この近隣説明会に!
設計士も建築業者も居ないなんて話はない。
そのときに建築の素人である施主さんだけ行かせますか?
昨日、安藤忠雄さんはこの有識者会議唯一の建築専門家であり、
立派な人物というふれこみでこの件、仕切り続けているのに、
逃げたんだよ!
いつも闘うんだっけ?
なぜ、ザハのためにJSCのために東京都のために日本のために
闘わないんだよ!
それだけじゃねえ!
「バランスがいい」と評価し承認した当の本人なのに、
JSCに、お前らしっかりせえよ。と逆に言った。
いや、JSCはスポーツの管理団体だよね?
そこが、があんたら有識者会議をたよって、助けて!って
承認もとめてんじゃないのか?
特に安藤忠雄さんに、立派な建築家と信じて、
これ建てていいんでしょうか?
批判がいっぱいあるんですけど、、って不安で聞いてきてんだろ?
それに対して、
批判に対しては「(JSCは)もっとしっかり発言していく必要がある」
と説明を尽くすべきだ」
すげえ逃げ方だわ。
日本を代表する建築家がこれでいいのか?本当に
ふ~う、、内藤廣の内藤文書「諸氏へ」以来、ボルテージ上がったね。
もう、おれ緩めることないわ、この件で
すいません、書いててエキサイトし過ぎて、
基本計画のダメなところの謎解き解説に至りませんでした。
これから取材撮影で外苑の国立競技場に行くので、
戻ったらなるべく急いで続き書きます。
つづく
新国立競技場の基本設計は出来上がっていない!
新国立競技場の基本設計は出来上がっていない!②
昨日は忙し過ぎたので準備不足で更新したんですが加筆します。
新国立競技場の基本設計会見で配布された基本設計図書を見ましたところ、私の見解は
「これは、、建てちゃダメです。」
昨日、新国立競技場の基本設計会見で何を言ったかといいますと、
大きく分けて4つです。
1.建築専門家の方々からの環境に配慮しろの声を受け75m~70mと小さくしました、キリ!
2.屋根ではなく遮音装置とします、また素材はC種膜とします。
3.安部首相が世界一の技術を見せるといったんだから、解体はやらなきゃならんのだ!という河野一郎さんの必死の叫び
4.安藤忠雄さんは会見から本当に逃げました。
さあ、やっつけていきましょうか
1.は論外。子供だましも大概にしろ!
6.6%しか縮んじゃいねえ、しかも全体ボリュームは前とかわらん。
この絵をみれば一目瞭然でしょう。
これ、とんでもないことを言い出しているんです。
このC種膜は燃えるので屋根は作れません。
なのに屋根にしなきゃならんから、
屋根っぽいけど屋根じゃない名前にしようという、、屋根じゃない偽装?
どういう意味かといいいますと、
建築物は法律上主要構造部というのを定めてあり、
該当するのが「壁・柱・床・はり・屋根・階段」と明記されてるんです。
ここは法律のゆるゆるの広い別荘地の中などよっぽどじゃない限り不燃素材です。木をつかっても厚みを上げるか不燃処理を施します。
そのため、計画上建築基準法違反であり、
とりあえず「屋根」とは呼べなくなっているんです。
これ国の仕事だろ?
国が率先して建築基準法違反の前例つくるのか!
まあ、耐火に関する大臣認定ルートCという方法があるのですが、
基本的に普通の住宅なんかくらべものにならないくらい厳しいので性能評価機関通じても通らないでしょうね。
同時に避難安全検証ルートCというやつもありますからね。
呼び名を変えれば燃えるC種でもイケルとか考え始めているのでしょう。
JSC側にも有識者会議の中に真の建築の専門家がひとりもいなく、会見において適切なアドバイスも出来ていないようです。
アエラ記事も参考にしてください。
http://dot.asahi.com/aera/2014052700092.html
アエラの大根田さんが取材しに行った先は太陽テントだと思います。
そしてドームの専門家というのは斉藤公男先生だと思います。
屋根に用いられる膜材にはA種、B種、C種、テント倉庫用の4種類ある。たとえば、東京ドームはA種という、フッ素樹脂コーティングしたガラス繊維材を使用している。
頑丈だが、曲げるとガラス繊維が折れるため、折りたたみ式にはできない。
C種は塩化ビニール合成樹脂の合成繊維(主にポリエステル)で、折りたためるが耐久性で劣る。
膜構造屋根の建設実績が豊富な企業の担当者は、
「A種は東京ドームで25年以上維持できており、まだ交換しなくても大丈夫。C種は10~15年程度で交換を検討しなければならない。そもそもC種は仮設で使われることが多い」
C種はなあ、海の家とかイベントとかの一時的使用くらいしか通常は想定できないんだよ!
膜構造採用のところから予想されるように、今回の基本設計の構造設計には、とうとう、斉藤公男先生までもが駆り出されてんだろうなあ、、、
自分らがなにやろうとしてるかわかってんのか!
有識者会議は!
まあ、有識者会議15人中14人は建築の専門家じゃないんだから、
責めてもしょうがないんだけど。
あと、ザハのデザインをめちゃめちゃにし過ぎ。
っていうかどうにもならないのを、
なんとかパースでの見え方だけはつじつま合わせしたんだろうけどね。
日建設計も梓設計も日本設計もすごくご苦労されたんだと思います。
大変だったでしょう。先の見えない、というかこの先が滝になっているのに丸太舟の乗って川を下っている印象でしょう。
一部の人たちは、景観に配慮とかいろいろいうから
ザハのデザインが変更になったんじゃね?と勘違いしていると思うのですが、違います。
無理ゲーでも成立させようとして、これがいっぱいいっぱいザハデザインに近づけた形なのです。
構造システムもまったくザハが想定したものではありません。
それについても解説しますが、
まずは屋根の件で嘘の発表したってことを明記しておきます。
メールサーバーが落ちました
すいません。
僕のメールアドレスmail@ars-nova.co.jp
ですが、昨日から落ちていて
メール見れていません。
連絡をいただいている方は携帯か
ツイッターhttps://twitter.com/mori_arch_econo
のダイレクトメッセージかアメブロにメッセージください。
新国立競技場の基本設計は出来上がっていない!③
5月28日に有識者会議により発表された新国立競技場基本設計案承認がいかに、出鱈目かについての解説の続きです。 昨日よりなぜか私の使っているメールのサーバーが落ちてしまい、てんやわんやしておりました。
第5回有識者会議で配布された資料の一部です。
資料1-2基本設計(案)説明書(概要版)2[PDF4.91MB]
資料1-3基本設計(案)説明書(概要版)3[PDF5.31MB]
資料2基本設計図(案)[PDF4.62MB]
資料3完成予想図(案) [PDF1.66MB]
資料4機能別諸室規模一覧表(案) [PDF134KB]
ダウンロード可能になっております。
これをその日のうちに内容を全部チェックしまして、新聞、TV、ラジオ、雑誌等々の各マスコミ報道関係の方々に、私見を述べさせていただいていますので、今週から追々記事になっていくと思います。
この基本設計案を見てまず思ったことは、
北斗の拳でいえば
「ザハ案よ、お前は既に死んでいる。」です。
「これを承認した審査委員長よ、
基本設計の秘孔を突いた。この解説の3週間後てめえは死ぬ。
その3週間でてめえの罪深さを思い知れ」
です。
前回で、「屋根を遮音装置と詐称」しているという秘孔を突きまして
屋根の考え方が既に建築違反であることは前回述べました。
今回発表された外観パースというものがあります。
一見、最初に見たザハ案によく似ているように見えますが、
これ実際はまったく違う建築なのです。
ただし、前述したように基本設計を受注した日本の設計事務所が、建築的に破綻していた元のザハ原案に極力似せてなんとか成立させようと試み中のものといっていいでしょう。
まず、このパースで素人目には誤魔化されてしまうのですが、
前回の模型発表時以上にヒドイものになっています。
このままいくと、外苑西通りが首都高が覆いかぶさる六本木や池尻大橋となってしまうことが、
決定します。
次に、
緑化計画と謳って配置計画がありますが、
こんなもん、緑化と呼べる代物ではありません。
大阪マルビルに継ぐような緑化偽装です。
そして、構造システム。
基本設計案を見る限り、現在、まだ構造設計はアイデアレベルに過ぎず、固まっていないようなのですが、
既に元々のザハ案がもっていたダイナミックさは失われてしまい。
もはや、あの案を選んだ意味はまったくなくなりました。
結果としてデザインとしてはまったく別物です。
現国立競技場がもっている構造美もなく、周辺敷地への親和性もなく、外構計画と呼べるデザイン性もなく、避難のための広場もありません。
周囲の道路との間には歩道の巾程度の敷地余裕もなく、イベント開催時には入退場時に必ず大混乱と、渋谷駅以上の大渋滞をもたらします。
さらに、恐ろしいのが
日本側ではザハはデザイン監修でしかないのだから、どんどん勝手に変更改悪してでも現実化していけばいいと考え、
コンセプトもずれてしまってデザインが狂ってきているにもかかわらず、
審査委員長は「うん、バランスがええ」とか言っているようですが、
私が聞く限りにおいて、ザハは現在においても、自分の元々のコンセプトとあの流体的な三次元形態の設計デザインを辞めていないらしいのです。
同時に、そもそもこのコンペに招待されていたレム・コールハースは、コンペ後の設計契約の不当性を理由にこの新国立競技場コンペへの参加を辞退していたという事実があります。
レム・コールハースは脱構築系の建築家ファミリーの思想的支柱であり、ドンであり、ザハの師匠なんです。
このことがもたらす意味は、杞憂かもしれませんが、日本の建築界に対して、かなり恐ろしい事態が想定されるのです。
これらについて順次解説を加えていきたいと思います。
昨日、80~90年代の日本の商業・観光ゾーン開発を牽引し、
フィッシングはじめアウトドアライフスタイルブームの提唱者であって浜野商品研究所を率いられる浜野安宏さんから、
【安藤忠雄さんへの言葉】
というものがツイッターのTLに流れておりました。
「新国立競技場はザハ案をいくらいじっても地獄道。
こんな時代錯誤のデザインを選んだことを詫びて、
代案の選定を命がけで行いなさい。
修正案などもっと酷くなっているではありませんか!
もう二度とこんな酷
いコンテクスト破壊は止めてください。」
浜野さんは、安藤忠雄さんの最初期の神戸の仕事をつくったり、
その後の飛躍にずいぶん手を貸した方で、
安藤忠雄さんにとっては大恩人ともいうべき人です。
安藤忠雄さんがある程度出世して以降は、
決裂してしまったと聞きますが、
この檄文ともいえる内容は、
浜野さんから最後の親心なのではないでしょうか。
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メールが復旧しないのでGmailアカウント
すいません。
僕のメールアドレスmail@ars-nova.co.jp
ですが、まだ復旧できません。
Gmilアカウント取りました。
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新国立競技場の基本設計は出来上がっていない!④
すでに、ザハ案ではなくなってしまったといっていい
新国立競技場の基本設計案について次々と突っ込んでいきたいと思います。
今起きていることを再度整理しておきますと
ザハ案とは
建設不可能案、コンテクスト(敷地周辺環境の読み取り)無視、自己流
というのが大前提です。
もしかしたら建築家のチビッ子や他ジャンルのデザイナーさんの中に見られるような、
「ザハの案があのまま出来るのに、
日建設計や日本設計や梓設計が無茶にした。」
と考えていたとしたら、大間違いですからね。
その能天気さは審査委員長や審査員と変わりませんよ。
もし、ザハ案をザハのデザインテイストを活かして設計していくなら、
ザハは構造的冒険をしたい建築家ではないので、
巨大アーチをさっさと捨てて、
足元からの三次曲面による「ぬめり上がり」や、
覆いかぶさる菌糸状にぬらぬらとした出っ張りの曲面ラインを、
死守しなければなりませんでした。
しかも、ザハの事務所はそういった三次曲面をCADからCGやFEMやBIMを用いて、
工場発注できるように、幾何学的に数値化して、ディメンジョンを整理して、パーツ化することに長けているわけですから。
現時点でザハのデザインが激しく死んでいるのは、この個所です。
見た瞬間思いました。「なんじゃ、コリャー!!」
ニュータウンかよ!
宅地造成で出来た新興住宅地の駅前人工地盤じゃねえか!
ありのまま、今おこったことを話すぜ
ザハ・ハディドだと思って新国立競技場の設計案をみてたらいつの間にかニュータウンだった。
何を言ってるかわからねえと思うが、下の写真を見てくれ。
そして、この部分が本計画案、
新国立競技場基本設計案で最低で最悪の個所です。
これ一発で外苑西通りは死にます。
パースで一見のびのびして見えるのは人工地盤の上であって、
外苑西通りは町田駅前の地上部とか、私鉄の駅の足元みたいな状態です。
しかも、600m以上の長さに渡ってだ!
大して広い道路じゃないし、歩道も狭いぞ~ここは。
河出書房もホープ軒もこれからは谷底だし、
もうタクシーをちょっと停めとくスペースもないんだ。
それに、あのでっかいモミの木みたいな街路樹もない。
そこに覆いかぶさるのはザハ的なもんでもねえ!
薄暗い駅の足元みてえなもんになるんだ。
しかも!また建築違反なんだよな~。
重箱のスミを突くな!
と眉をひそめる諸兄もいらっしゃると思うんですが、
これは、重箱のスミなんてもんじゃねえ。
重箱をはるかにはみだして、メガ盛。
もともと、敷地に対してデカイ計画なんですが、
ここで建築のプロならおわかりになると思うのですが、、
この敷地は約11万3千㎡、で建蔽率というものがあります。
建蔽率(けんぺいりつ)というのは、敷地の何割までを建物に使っていいかという法的制限です。
ここの敷地は70%が制限です。
なので、約7万9千㎡までが限界なのですが、、、
基本設計案書類には面積算定表がないので、
どこからどこまでが参入されているのかいまひとつわからないのですけど、、
人工地盤は地面じゃなくて建造物だよね。
てことは、建蔽率に参入されるんじゃね。
じゃあ、メガ盛にマシマシで完全にオーバーしてんじゃないでしょうか。
もしかして、「開閉式遮音壁という脱法屋根」のところを、今度は建蔽率から外したりしてる?
だとすると、この「開閉式遮音壁」って、脱法屋根&脱法建蔽率。
なんか、「開閉式遮音壁」いろんな法規をすり抜けてて、超スゴイんですけど、
こんななんでもアリなら、俺たちも「開閉式遮音壁」ヤリタいなあ。
これキメて、セッケイやったら、なんか癖になりそうなんですけど
「キメセケ」ですか!
国の施設だからってここまで脱法性があっていいのかなあ
習慣性がありそうだから、取り締まった方がいいと思いますよ。
新国立競技場の基本設計は出来上がっていない!⑤
新国立競技場の基本設計案は、
「お前は既に死んでいる」状態であるという解説の続きです。
これまで、多くの方々が景観とか規模とか費用とか、具体的かつ、
数値化しやすい部分で批判しまくっています。
それらはいってみれば計画を成立させる前提条件や計画の中に流れる条件やその後の問題点を内部から破壊しようというものです。
この計画に秘孔は708ありますから、
僕も北斗神拳で、いくらでもそういった秘孔を突くことは出来るのですが、もはや、一般の方々でも上記のような具体的破綻についてはよく御存じの状況になって来ています。
しかしながら、私が最初に言いましたように、
何が一番先に死んでいたかというと、
「ザハ案がもう死んでいる。」んです。
それは、計画案は外部から直接的に破壊されました。
南斗聖拳によってです。
南斗聖拳とは陰の北斗神拳に対する陽の拳法です。
「外部から突き入れてすべてを破壊する」というものです。
どのようにザハ案のすべてが破壊され、
同時にザハ案の良さはなんだったのか、
コンペの審査議事録が公開されましたけれど、
そこにもザハの真の良さについて言及はなく。
相変わらず審査委員長も、
ザハ押しの人もキチンと解説しないので、やっときましょう。
今回の敷地がコンテクストのない湾岸で規模も小さく運営がうまくいく施設計画であれば、むしろ私がザハ案が死んでいくことをくい止めようとしていたかもしれませんよ。
これがコンペ後公開されていたザハ・ハディドによる計画案です。
で、要項を逸脱して高速を跨いだ計画が果たして選ばれていいのか?
という疑問が出て、南北を入れ替えた時期
建築構造が成立するかどうかは別にして左側の骨組みに右側の白い仕上げやガラスや膜面が覆っていることが分かりますよね。
建築というのは、基本壁や柱で構成され外装というのがそれを全面に覆いますから、どちらかというと外骨格、昆虫や甲殻類のような骨組みになりやすいのです。
しかしながらザハが提案したこの建築はどこが画期的かといいますと、
面で支えていない。面的な要素がないことなんです。
つまり、内骨格なのです。同時に南北に軸をもっていた。
建築の形態は合理性をつきつめていくとバクテリアや藻類、植物のように球体になるのが一番合理的なのですが、生物は進化の過程で移動を取り入れたため、移動を前提とする生物は線対称になって背骨状の器官があります。
同時に背骨に支えられるように消化器官が伸びていくため、やはり前と後ろが生まれるのです。
ザハ案の魅力のひとつは、動かない建築に、移動のメタファーが埋め込まれているところなのです。
その骨と骨の間を結びつける外套膜、蝙蝠の羽根のような内部骨格と伸びる皮膚的な要素に分けられていますね。
もっと規模の小さい建造物であればこの生物学的コンセプトは活きたと思うんです。
しかしここまで巨大であったため、自重すら支えられず、このデザインは自壊していったのです。
それを、見抜くことができなかった審査員たちは、結局僕に言わせれば、他人事で真剣に見なかったか、エンジニアリング的に素人なんです。
ザハの元々のデザインは壁面とか膜面といった面で構成されているのではなく、
からまる太い棒状の骨組みが、マングローブの根茎や、蔦の幹のように生み出された隙間を、
人が小魚や昆虫のように動きまわり、
そこから入る光とエンドレスにつながるサーフェス。
新国立競技場などは僕にはVaginaではなく、マゾーン。
ある種の巨大な食虫植物、ラフレシアとかウツボカズラのようにも見えていました。
それが、今、こうなっている。
上からの模型写真ではまだザハの面影を残しているように見える人もいるかもしれません。
わかりにくいですが、現実化するために、
まったく違った構造システムにダウンチューニングされています。
立面図
断面図
う~ん。
う~ん。
う~ん。
う~ん。
続きは後ほど、、、
新国立競技場屋根問題:2014年6月4日東京新聞夕刊
新国立競技場の基本設計は出来上がっていない!⑥
本日夕方17:30分から
TBS『報道特集』「異論あり!新国立競技場」に出演しましていくつか指摘事項が放映されることになりました。
なんか、またやらかしたらしんです。
いや、やらかしてない。また逃げたらしんです。
我らが審査委員長。
昨日、京都工芸繊維大学で安藤忠雄さんの講演会があったんです。
で、そこに参加された方から教えてもらいました。
マスコミが取材を申し込んだのですが、安藤さんは拒否、
予定していた質疑応答の時間もカットされ、サイン本即売にまい進。
その講演会で何を思ったのか、
「文科省はレベルが低い。何を考えているのか、
と公然と責任転嫁
銭金に関心があるようでして
「
何度も愉快そうに強調していたそうです。
大事なことから逃げておいて、子供達には恫喝自慢か、、、
そして、文部科学省は何を考えているのかわからない?
何考えてんのかわからんのは、安藤忠雄!おまえじゃ!
というわけでございまして、頭冷やしてから続き書きますね。
本日のTOKYO FM「TIME LINE」
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東京芸大名誉教授の元倉眞琴さんから安藤忠雄氏への手紙
東京芸大名誉教授で建築家の元倉眞琴先生が下記のお手紙を、
新国立競技場の審査委員長の安藤忠雄さんに送られたそうです。
FACE BOOKを通じて公開されています。
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=644333682326935&id=100002509269110
元倉先生のこの行動を少しでも多くの人に知っていただきたく、以下にご紹介いたします。
***************
今日私から安藤忠雄さん宛に以下
拝啓、安藤忠雄 様
同じ建築家の知人として、提言を
貴方が独学で建築を学ぶなど人一
貴方の姿勢はいつも弱者である名
貴方は建築をデザインするとき、
地球環境の危機が叫ばれている現
ここで改めて「新国立競技場」の
どう考えてもこのプロジェクトは
樹々を切り倒して神宮外苑を荒ら
あまりにも巨大な構築物は、貴方
あるいはこの競技場案が景観的に
貴方が常に力を貸してきた弱者で
私はここで貴方が勇気を持って行
そうすることによって世界を含め
私は貴方に以下のことをしてくだ
今回の新国立競技場の案を神宮外
確か前回貴方が提案した湾岸エリ
確かに今では国の体制の一部を担
今の計画を転換することによる多
もし新たな国立競技場に向かって
勇気を持って、舵を取り直してく
***************
元倉眞琴先生は穏やかで優しい人です。
どのような方か、追って解説します。
今週の金曜日13日ですが外国人記者クラブに出席します。
急なお知らせですが
今週の金曜日13日ですが外国人記者クラブにて会見があり、
不肖、森山も出席いたします。
会見名:東京大惨事を回避するには-国立競技場問題の解決策
日時:6月13日(金)15:00-16:00
会場:外国人記者クラブ(日本外国特派員協会)
東京都千代田区有楽町1-7-1有楽町電気ビル北館20F
http://www.fccj.or.jp
◎発言者:
原科幸彦(東京工業大学名誉教授、元・IAIA/
森山高至(建築家、建築エコノミスト)
エドワード鈴木(建築家)
大野秀敏(建築家、東京大学教授)
森まゆみ(作家、
◎申込先:お電話でご予約ください。
外国人記者クラブ(日本外国特派員協会)
電話03(3211)3161
・ご予約の際、名前とご所属をお知らせください。
・ご入場の際、予約リストとお名刺との照合が必要になります。
・ジャーナリストと判断できない場合は、
◎問合先:
清水伸子/神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会
info@2020-tokyo.sakura.ne.jp
Averting Tokyo Catastrophe:
A Solution For the National Stadium Crisis
Friday, June 13, 2014,
15:00 - 16:00
Sachihiko Harashina, Tokyo Institute of Technology
Takashi Moriyama, Architect
Edward Suzuki, Architect
Hidetoshi Ohno, The University of Tokyo
Mayumi Mori, Co-Chair, Custodians of the National Stadium
Language:
The speech and Q & A will be in Japanese with English interpretation
Please reserve in advance, 3211-3161 or on the website
(still & TV cameras inclusive).
Reservations and cancellations are not complete without confirmation.
The Foreign Correspondents' Club of Japan
Yurakucho Denki North Building 20F
Yurakucho 1-7-1, Chiyoda-ku, Tokyo, 100-0006
http://www.fccj.or.jp
なんか、風雲急を告げてまいりました。
PR: カードローン、今かりたい
13日の金曜日に配布・使用予定のシート
明日の朝の7時40分ころ、J-WAVE MORNING RADIOに出演します。
アップルストア表参道店オープン
本日、アップルストア表参道店がオープンしましたね。 http://ascii.asciimw.jp/books/ アップルからの協力も得て、貴重な写真もふんだんに準備されております。
http://pc.watch.impress.co.jp/
発売中のmacpeople7月号では、
「知られざるアップルストアの真実」と題しまして大特集組んでます。
私も企画から取材、記事まで3ヶ月がかりで取り組んだものです。
世界中で展開するアップルストアのその生い立ち、コンセプト、デザインメソッドを網羅的に紹介した世界でも始めてのアップルストア・エンサイクロペディアです。
そして、なんと!
アップルストアの最初期からジョブスとともにストアデザインに取り組まれてきた
エイトインクCEO ティム・コービー氏へのインタビューも!
高橋正明https://twitter.com/buzzmeakさんとおこなってきました!
ぜひ!この機会に手にとってみてください。
アップルストアの建築的考察です!
ティムさん、高橋さんありがとうございました!
新国立競技場問題・外国人記者クラブで会見の様子
6月13日に外国人記者クラブでおこなわれた会見の様子
140613 日本外国特派員協会主催 東京大惨事を回避するには
国立競技場問題の解決策
記者さんからの質問にお答えしている森山
お隣に座っていただいた高松珠子氏の同時通訳が素晴らしいです。
新国立競技場問題に関する記事のまとめ
Twitter 友人の
BEN
@lowtheraltec
https://twitter.com/lowtheraltecさんが 建てない?建たない?建築家、アンビルドアーキテクトとは何か? 新国立競技場コンペ応募基準から日本建築学会賞が外してある件 アゼルバイジャンに登場した巨大イカ建築と「悪魔はふたたび」 ザハは昔「脱構築」の人だった。 「新国立競技場基本構想国際デザイン競技募集要項」を入手 建築において「脱構築」はどのように曲解されたのか ビフォアーザハ、アフターザハ 建築の評価とは、コンペとは 建築の作品主義とオリジナル幻想、そして内部建築市場について コンペ案は覆せる。ザハデザインの巨大イカ曲面FRP建築は燃えた。 海外審査員を欠いた偽装コンペ?サブトラック設置と既存改修 リスクとデザイン、日本の建築家には設計保険がない。有識者会議とは 現国立競技場を改修することで広がる国土強靭化政策と経済規模 ここから本番。詭弁ってこういうものだったんだ!ってお手本みたいな文です。 なぜ、工事費が3000億円とかになってしまっているのかを解説 海外でもリスクコントロールに失敗した現代建築の事例があります。 スタジアムを改修して活用する世界の事例です。 なぜ、神宮外苑を守らねばならないか、これを読んでください。 新国立競技場の設計がデスマーチになっていることを解説。 伊東豊雄先生を通じて「建築」のコンセプトという考え方を学べるシリーズ 戦前の建築家は立派だった。 「艦これ」にならって、国立競技場ちゃんを建娘にしよう! 新国立競技場はもはやザハデザインじゃなくなったというお話し。
新国立競技場問題についての私の記事をまとめていただいています。
ここで、再度おさらいする意味で、掲載します。
「問題を時系列で追って行くために記事の索引を作りました。
上から順番に読めばコンテクストが見えると思います。」
BENさん、ありがとうございます。
まず、入口はこちら、ザハってどんな人?から始まります。
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ノーコメントで逃げる審査委員長
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槇先生たちに向かって審査委員の一人建築家の内藤廣さんの奇怪な反論
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「建築家諸氏へ」解題。1~3は解題準備書面なので4からでいいです。
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