原宿駅の続きです。
原宿駅舎がどうなってしまうのか?どうすればいいのか?
駅舎のデザインや築100年近いといった歴史的経緯に言及してきましたが、
実際に今の駅空間、ホーム共に、ピークの乗降客をさばき切れていないというのも事実です。
駅から人が溢れている。
通り過ぎようにも、なかなか大変。
待ち合わせしようにも、居場所がない。相手の姿が見えない。
道路にはみ出す。
これでは大変です。
なんで、こんなことになっているのか?
そこで、原宿駅を簡単にモデル化してみました。
今、問題になっている駅舎ってこうして見るとずいぶんと小さい。
実は、というか、考えてみればすぐにわかることなのですが、駅というのは駅舎よりもそれ以外の部分の方が大きいんです。
駅機能だけを抜き出してみると、こうなります。
これを見てわかるように、駅の本体はホーム。
しかも、山の手線は長い。
駅舎はアタマみたいなもので、ちょうど宇宙龍、ナースのような感じです。
このナースの足に相当する部分が全部出入り口ならよかったのですが、、実際には原宿駅には出入り口改札が2カ所しかない。
だから、この改札口を増やせばいいだけじゃないか!というのが、阿部先生はじめ、我々の意見なのです。
前回で述べたように、かつては、改札キップは人力であったため、改札員さんの詰め所も一体でなければならかった、だからなるべく改札を集約していた。
しかし、今は自動改札なんだし、監視カメラで管理もできるのだから、改札は分散させて設けましょう、ということです。
実は、原宿駅に限らず、この改札が片面にしかないせいで、駅前はじめ周辺道路事情も含め、もったいない状況、不便な状況の駅は都内主要駅でも多々あります。
たとえば五反田駅。ここも品川方面口では檄込みです。
目黒側に出口がないためせっかく2国やDNPの工場のある交差点エリアが死んでいます。
目白駅。坂下の雑司ヶ谷との連続が図れていない状態。
板橋駅。ここも東武線の下板橋や北池袋側と有機的に繋げることが可能になる。ちなみに板橋駅は、板橋区にない、というトリビアがある駅です。
そして、鶯谷。この駅は田端と同様、巨大な陸橋が跨いでいるスケールのデカイ駅なのですが、、、上野側の商業ゾーンと連携できていない。
これらの駅と同様に、原宿駅も改札口を新たに設けることができれば、人の流れは分散されて、アタマの駅舎に集中することもなくなるでしょう。
さらに、原宿には既に出入り口候補があります。
普段の乗降時にはなんだろう?このホーム、という写真右側の部分。
初詣時期に開放される臨時ホームです。
ここを、常時活用にもっていくこともアリなんではなないでしょうか。
また、駅に必須の機能が「待ち合わせ」です。
これは、先ほどの鶯谷の北口を見習って、人口地盤をかけて広場にすればいいでしょう。
今ある駅舎とどういう関係にするか、をじっくり考えればいい。
コンサルや代理店の担当者がゴリ押しする、スターバックスやユニクロを入れるためだけの駅舎なんかいらないんです。
つづく