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「ウォールマリア作戦」福島第一原発ダム湖化計画6

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福島第一原発をダム湖に沈めてみたらどうなのか?
の「ウォールマリア作戦」ですが、計画を少し見直してみました。

東京電力発表の資料によれば、
原子炉建屋に向かって流れ込む地下水を手前で抜こうという計画を立てています。
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患部に送り込まれる水を手前で抜いてしまおうという意味では「瀉血療法」みたいなものですかね。

それほどまでに山側からの流れ込みが多いなら、

山側で原発敷地内へ入り込もうとする地下水を止める必要があるのではないか、、、

ということで計画を練り直したものが下記です。

第1工程で迅速さが大事ですので、は海側ダム堤を急ぎ半分施工します。
このとき基礎底盤は地下水脈を完全に断ち切る位置まで下げます。
これにより海洋流出をいったん止めます。
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次に第2工程で、山側からの地下水の流入を止める遮水壁を設置します。

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第3工程で、原子炉建屋エリアを沈水させます。

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第4工程で二分された湖と大きなリング状の調整トレンチが完成します。


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ダム湖の形状はこのようになります。

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山側からの地下水、地上水ともに健全な状態の水は原発敷地を迂回して海にそのまま放流です。
既存河川の流路を拡張しつつ調整池の役目ももたせて降雨量にも対処します。

ダム湖Aには汚染水が徐々に貯まってきますが、
現在の高濃度汚染水のような作業への危険性をある程度低下させます。

ダム湖Bはダム湖Aの水位調整とともに除染プロセスのためです。
ダム湖Bで除染が行われた水は調整トレンチで排水です。

まず、第1工程を急ぎ国家でおこなうことです。

最近の報道で事故後すぐに当時の馬淵大臣が地下ダム設置を要望されたものの、東電に一蹴されたとの記事が出ていましたが、

言ったのですが拒否されました、で終わらせるわけにはいかないんです。
一応、言ったのですが、、、それではダメです、部下じゃないんだから。

強制執行命令でもなんでも出していけばいいんです。
そのことを広く国民に伝えればいい。政治家なんだから

東電にやれやれと他人事じゃなくて、もはや国でやるしかありません。

幸い、第1工程の施工箇所は東電所有ではなく国有の海底です。
国でやれます。しかも工程を二段階にわけましたので、工期短縮できます。

と、同時に第2工程の山側遮水壁ですが、海の第1工程と同時に動けます。
これも遮水が目的ですので、必ずしも構造物でなくてもいけるかもしれません。
グラウト注入で地中壁を構成するわけです。

現在議論されている地中凍土壁など実績も不安ですし、
第一冷凍冷却するためのエネルギーをどこからかもってこなくてはいけません。

地中グラウトによる遮水壁構築には埋立地を通る大江戸線などの
地下鉄工事などで多くの実績があります。

グラウト協会の説明動画:http://japan-grout.jp/movie/
砂地を壁に変えています。

この遮水壁により今のように無限に危険なタンクが増えることを止めて、
周辺のまともな水を活かすことができるでしょう。

次に、作業効率についてですが、現在も福島第一原発で作業にあたられている多くの方々がいらっしゃいます。

汚染水タンクの問題については近々の報道でもかなりの線量が出ていましたね。以前にも線量の表記と意味について簡単にご説明したことがるのですが、


過去記事:
シーベルトを時給と捉えてみたら
シーベルトを時給と捉えてみたら2

よく聞く言葉として「ベクレル」というものがあります。
次に「シーベルト」です。
この違いがわかりにくい、、

何万ベクレルとかすっごい怖そうな数字に、何ミリシーベルトとか
ミリは建築の設計などでよく使う単位ですが普段の生活ではあまり使わない、
センチまでですよね。
さらに、何マイクロシーベルトとか。
マイクロはふつう理数系の人か工業製品とか弱電関係の人じゃないと使わない。
放射性元素でよく聞く、ニウムやシウムに加えて、
ベクレルとマイクロシーベルトも意味をざっくりでも理解しておかないと、
ますますわからなくなります。

放射線が目に見えない5種の弾丸だといいました。

ベクレルはこの弾の量を指します。
(正確には放射性核種が1秒間に1個崩壊する量なのですが)
とりあえず、ベクレルが多いというのはマシンガンに弾がいっぱいあると思ってください。

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シーベルトは我々が撃たれる被害の数、被弾量です。

じゃあ、ベクレルが多いとガンガン撃たれるから、体に当たるからシーベルトが増える。ということになりそうなんですが、そうでもない。

弾がいっぱいあっても、速く強く発射されなければ当たらない、痛くない。

あくまで外からの被弾ですが、

この弾丸と撃ちだす力の関係が物質ごとに違うんです。

ざっくり表を眺めて、元素番号の順番の速い元素は軽めです。

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だから、トリチウムという元素番号1番の水素がくっついた水が、
グレちゃったやつですが、
ベクレルが多くてもβ線がほとんど届かない。1ミリほども飛ばない。

それで、現場で少し離れたところにあるぶんにはなんとかなっているんです。

逆にベクレルが小さくても、94番プルトニウムとか55番ストロンチウムとかいう連中はショットガン、貫通してきます。
同じベクレルでも強力に発射してくるやつがまず危険なのです。

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なので、ベクレルは弾丸の数ですが、それが誰の弾丸なのか、ガンガンに撃ってくるやつなのかどうなのか、が重要です。

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次に弾の種類が、αなのかβなのかγなのかです。
αは紙でもなんとかなります、でもプルトニウムの撃つα線は撃ち込まれます。
βはアルミ箔とか服着て手袋とかしてれば防げる場合が多いです。
γになると、防護服では無理です。
中性子線は固い物質のほとんどでも防げません。

今も現場で建屋の中に調査で入ることができないのは、このγ線と中性子線
が出ているだろうことと、プルトニウムとか重たい元素由来のα線やβ線が
出ているからです。

原発作業をされている方々の防護服といわれるものはタイベックという密度の詰まった隙間の少ない紙製なので、線量の高いものとかは防げないのです。
これは放射線を遮蔽するというよりも、放射性の粉じんを外に運び込まないために着用しているのが趣旨なのです。

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タイベックは防水紙として木造住宅の外壁などにもよく使われているツルツルしたビニールみたいな紙です。

もっと放射線防護性能の高い鎧をまとうべきなのですが、そうなると今度は重すぎて運動性能が劣り、足場の危ういところや高所などこれもまた危険です。

そういったことも含め事故後の処理は困難を極めているわけです。

一見特殊な特別性に見えますが作業用のタイベック製の防護服では、
そう簡単には放射線量の高いところに踏み込めないんです。

そして、タイベック製の紙の服は使い捨てらしいです。

つづく



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