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「ウォールマリア作戦」福島第一原発ダム湖化計画5

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福島第一原発ダム湖化計画を書き始めたタイミングで、
汚染水問題というものがにわかにニュースになり始めました。
以前から有識者の間では警告されていた事態です。

なぜ、そのようなことになっているかというと、
前回で書きました焼石に相当する放射性燃料がいまだに熱々で燻ぶっているからだろう。
というのがその理由と思われます。

圧力鍋の中で自家発熱することで沸騰させていた燃料は鍋の水が抜けて、
空焚きになって鍋の底を溶かしてしまったようなんです。

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で、鍋の底から2000度以上に加熱した燃料がボタボタと落ちていったという状況が予想されます。
その溶融燃料の塊がどのような状態であるのか、、
はっきりとわかっていないわけですね。

だから、「とりあえず冷やす」、「水を入れる」ということがおこなわれているわけです。

この「水をぶっかける」というのを聞いた時もなんだか拍子抜けというか大丈夫か?!
と思った方々も多いと思います。
核物理学とか~シウムがα崩壊でβ線がどうのこうので、
メルトダウンで水素爆発でホウ素がヨウ素が、、被爆が、、と言われてるのに!

焚火の火じゃないんだから、、「水とかでいいのかよ!」と思われたと思います。
ガソリンとか化学的な火災でも水かけるのはご法度ですよね。

だから、「ホースで水かける」とか「ヘリから水を撒く」っていう報道を見たとき
どうしようもなくて水かけるとか言ってるんでは?と心配になりましたよね。

それがですね。
「水でいいんです。」

小学校高学年~中学生くらいに科学の本でこのことを知ったときに、
物理化学にはやっぱりどこかで宇宙的なスケールでの神の摂理が
働いているんじゃないか、、と思いましたが

おそらく、1930年代の科学者たちもそう思って興奮したんじゃないかと思います。

ふつう飛んでくる弾を遮蔽するって場合はできるだけ固くて分厚いものがいいに決まってる
と思いますよね。

放射線は目に見えない5つの弾丸と説明しましたが
この放射線を遮蔽する止める専用の防弾チョッキみたいなものがあるのですが
案外身近にあるもので5つのうち2つは止めることができます。

α線は、実は紙一枚とかで止められます。
β線は、アルミホイルとかで止められます。

γ線、X線になるとやっかいなのですが、鉛とか分厚いコンクリートで止められます。
レントゲン室と同じです。

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一番ヤバイのが中性子線なんですね。
こいつは、当たった物が放射性元素になってしまう恐れがあります。

近くに放射能を出しやすいシウムがあると、そいつに中性子がぶつかると
そのシウムまでもが反応して崩壊&中性子を出します。
その中性子によって連鎖反応というものが起きて放射能が伝染します。

なので、分厚いコンクリートとか鉄板とかではダメなんですね。

中性子は他の元素にぶつかると影響を与えながらガンガン反射してその物質を透過してしまうためです。

そんな無敵な中性子線にも弱点があったんです。

それが、この中性子は水に弱いんです。

弱いというか水の中の水素の陽子に中性子がぶつかると速度が落ちて動きが止まるのです。
水に対して10センチくらいしか中性子は浸透できません。
水を通りぬけることができないんです。

だから、核燃料はプールの中に沈めてあるんです。

ところがですね。

飛んでくる中性子をがっちりキャッチしている水なんですが、
正確には水がキャッチしているんじゃなくて
水分子の中の水素原子がキャッチしています。
もう少し細かく見ると、水素原子の中の陽子ですが。

結果として何が起きるかというと、
中性子をキャッチした水素はその分、通常より重たくなります。
それが重水素と呼ばれるものです。

水素原子が飛んでくる中性子をキャッチしてくれるおかげで、
危ない中性子線が止まるのですが、
中性子をさらにもうひとつキャッチすると3重水素というものになります。

中性子が2個に増えても性質はふつうの水素とほとんど同じなので、
そのまま水なのですが、、1個までは大丈夫だったのですけど
2個も中性子をキャッチして止めてくれた水でしたが、、、

放射性を帯びてしまいます。

放射能をもってしまった水になります。

ちょっと古い映画のたとえですが、ギズモがグレムリンになるようにです。
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この、中性子線を遮断した結果中性子を2つ取り込んだ水素のことをトリチウムといいます。
トリチウム化した水が今、福島第一原発で増えているらしいのです。

となると、ふつうの水をトリチウム化するほどの中性子線がどこからか出ている。
地下水にぶつかるどこかで核反応が起きている。
もしくは、核反応燃料に触れた水が地下水に流れこんでいる。
ということになるわけです。

で、最近問題になっている汚染水タンクなのですが、どこに置いてあるかというと

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原子炉建屋からけっこう離れた場所に置いてあります。

断面的にはかなり高台、30メートルほど上に位置しているようなんですね。


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この図で朱色の地層のところは、いわゆる表土です。
で黄色いところが透水層の砂岩
黄緑が防水層の泥岩です。

地下水は黄色いところを山側から海に向かって流れているでしょうから
汚水タンク周辺で地下水位が上がるというのは、ちょっと解せないんですよね。

原子炉建屋周辺のトレンチの水が高濃度に汚染されているというのは、炉の周辺にある燃料に大規模に注水しているからだと思います。
その場合、建屋より海側にある黄色い透水層が海に通じている恐れがあります。



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