「ウォールマリア作戦」福島第一原発ダム湖化計画 1
「ウォールマリア作戦」福島第一原発ダム湖化計画 2
「ウォールマリア作戦」福島第一原発ダム湖化計画 4
福島第一原発ダム湖化計画の続きですが
現在、深刻な問題として地下水の漏出というものがあきらかになってきています。
この状況についてですが
「汚染地下水があふれて敷地全体が使用不能になるんでは?」
という懸念です。
「チャイナシンドローム」という言葉がありますが、
一般的なイメージとしては、何か溶融燃料がどんどん地盤を溶かしながら掘り進んで底抜けに大穴が開いてしまってチューチュー噴水のように水が溢れているとかいった大げさな想像をしてしまいますが、、実態はどうなのかです。
この地下水の流動経路がどのようになっているかなのですが、
資料がありました。
敷地全体での地下水の流入経路と思われるものです。
わからないのはこの流入地下水における、汚染の具合です。
考えられるものとしては、二つあります。
①福島第一原発から数キロメートルの範囲に降り積もったと思われる放射性核種を含むもの
②溶融しているといわれている炉心燃料に触れているもの
このうち①は雨水の浸透等による薄口のもので
②は、なんらかの反応を経て濃口になったものと思われます。
再度、断面形状の方に戻ると
やはり、上図の黄色の部分が水みちになっているのでしょう。
原子炉建屋の基礎(黒いところ)が、溶融燃料によって破られているのかどうか、、、
そこがカギだと思います。
この地層図で黄緑色のところは水を通しにくいいってみれば防水層です。
濃い緑のところに再度水を通している透水層があります。
濃い緑のところの地下まで汚染核種が浸透しているか、その上の黄緑で止まっているか、
それによってダムの底盤位置が変わってきます。
ダムを満水にするための流入水路ですが、通常の発電用ダムと違い、
峻嶮な谷合の河川をせき止めるというわけではないので流入水の確保はどのようにすればいいのか
地下と地上で敷地全体での水の流れがどうなっているのか、ですが
ちょうど敷地に向かって流れる川が三本ありますね。
福島第一原発を沈めるにしても、そこに至るプロセスで現在もそうですが、活動用の電力が必要となります。その場合にも貯水引き込み用のこれらの三本の河川を使いながら、
それぞれの河川から水を引き込む手前にも小さなダムを造り
マイクロ水力発電をおこない施設における電力をまかなえば一石二鳥ではないですかね。
さて、現在大問題となっている汚染水についてですが、
この供給源は炉心冷却にともなって発生する流入水と汚染地下水といわれています。
それらを循環、もしくは汲み出した結果発生したものが仮設タンクに貯めれ日益しに増えており、設置場所も露店に野積み状態とのことで、そこからの漏洩が発生しているようです。
その汚染核種はトリチウムといわれており、最悪の放射性核種ともいわれます。
そのわけはトリチウムというものの性質によるのですが、、
今回の災害で日本全国民が耳にしたのが様々な放射性核種名だと思います。
ふつう、高校で理数系に進学した人じゃないと耳にしないようないろんな
チウム、シウム、ニウム、とかいった難しそうな物質名は、
なんだかその名前を聞いただけで怖いですよね。
ふつうの日常生活をおくっていて使うニウムは、まあアルミニウムくらいでしょう。
これはラテン語の-ium、イウムで金属とかのものを表すという意味なんです。
今から200年くらい前に化学の進歩でいろいろな物質の構成要素を調べていて
これ以上化学的に分解できない元素というものを突き止めるたびに命名して
いきました。
そのときに元素を発見した人や国がどうであったか、、によってラテン語だったり英語だったりドイツ語だったり、一部は漢訳されたりしてますます分かりにくいのです。
ナトリウムはドイツ語ですし、マグネシウムはギリシャ語です、オキシジェニウムは酸素と漢訳されています。これは幕末の蘭学者である宇田川榕庵が「舎密開宗」という化学の解説本の中で様々な元素を漢字をつかい日本語に訳しました。
酸素以外にも、水素、窒素、炭素、白金とか、現在まで使われている化学的用語の酸化、還元、溶解、分析といった言葉も宇田川榕庵がうまく造語してくれたおかげで日本語に取り込まれています。
そのほか宇田川先生が作った造語として有名なものに珈琲があります。
その後の元素も全部日本語に訳してくれればよかったのですが、
ナトリウムとか明治以降はカタカナで済ませてしまいました。
ということですので、チウム、シウム、ニウムが出てきても、金物の名前だくらいに考えておけば大体いいでしょう。
で、これらのニウムのうち、放射性をもっているものが放射性元素と呼ばれてます。放射性というのはどういうものかというと、何かを放射(放つ、射る)する。
何を放射する?大きくはα(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマー)、x(エックス)に中性子(ニュートロン)の5種です。
まずは、目に見えない極小の弾丸のようなものとしておきましょう。
ここでも、ギリシャ語と日本語が混じっていてわかりにくいですよね。
それぞれ、中身も性質も違います。
α(アルファ)線というのは、粒々です。ヘリウムという元素の中身です。
β(ベータ)線というのも粒ですが電子というものでα線より小さい。
γ(ガンマ)線というのは電磁波で電波とか光線の、もっとキツイやつです。
x(エックス)線も電磁波で同上です。
中性子(ニュートロン)も小さな粒ですが元素に当たると暴れます。
これだけでは、なんのことやらわからないと思うのですが、
ミクロの物質物理の世界では放射性があるといっても自然現象であってそこにはなんの、善悪などありません。
現に太陽の中ではさかんにそういった放射性反応が起きています。
しかしながら、有機生命体、人体、人間の生活社会にとっては、
この見えない弾丸が見えないゆえに危険極まりないものなのです。
具体的には、目に見えないくらい小さい弾丸である放射線が、
生物の細胞に当たるとそこが、小さく電気的に物理的に焼けます。
α、β、γ、xなどは、電荷やエネルギーをもっているので、
ぶつかると極小に焼かれてしまうといった感じです。
焼くだけでなくエネルギーの大きさによっては突き抜けます。
また、焼かれる個所が表面で止まらない場合突き抜けながら、ミクロン単位で細胞の遺伝子を切断してしまい、正常な細胞再生がおこなわれなくなってしまうのが恐ろしいところなのです。
通常の火のやけどであれば、手の指の皮がむけてまた綺麗に戻りますが、
放射線に芯まで焼かれると細胞の再生ができなくなってしまうので、
新しい皮ができません。グズグズになります。
放射線を出す力のことを放射の能力、略して放射能です。
放射の能力をもった物質のことを放射性元素といいます。
目に見えない小さな5種の弾丸が放射線
その弾を打ち出す力が放射能
射撃手が放射性元素です。
ただ表面やけどではなく、細胞の中身、遺伝子情報まで焼き切ってしまうので
生き物にとっては最悪の状況、怪我や病気の治癒ができなくなるのが放射線障害です。
この3章はまだ終わっていません、また続き書きます。
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