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Channel: 建築エコノミスト 森山高至「土建国防論Blog」Powered by Ameba
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嵐電北野白梅町駅、もうちょっと真面目に考えようや②

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嵐電の北野白梅町駅が消えてしまう…問題の続きです。

 

今までずっと街に存在していた、こんなに感じのいいターミナル駅を壊して…

 

 

駅ではない、何か別のモノにしてしまう…というヒドイ案

 

 

駅舎であれば雨に濡れることもなく、風に吹きこまれることもなかったでしょうに…

そもそも、街の顔としての佇まいが消去されています。

 

今までこれなんですよ。

なんか昔の映画館みたいな雰囲気です。

これなら駅と言える

 

 

なんでこんな無茶苦茶な案が作成されたんでしょうか…

 

とりあえず、現在の嵐電の駅を図面化してみましたよ。

 

 

トラス構造がなかなか綺麗な建物なんです。

最小限の構造でありながら、屋根や壁からうまく採光してありますよね。

 

 

これが現地なんですが、
この敷地はちょっと特殊な配置になっていますね。

道路が南北にある。

 

 

道と道に挟まれて

ちょうど、駅が川の中の中州のように見える。

 

路面電車?と一瞬思ってしまうんですが、そうではありません。

 

で、もう一度、計画平面図

 

 

これ、別に駅舎を無くさなくてもいいじゃん。

なんでこんな計画しちゃってんだろうか…

 

理由はですね。

バス停を入れようとしているからですね。

 

なんで?と

わざわざ、駅舎をエグらなくてもいいじゃないですか。

まず、この今出川通りを対向させているのもどうなのか?

府道101号は西向きの一方通行なんだから、今出川を東向きの一方通行にしてしまえばいいんじゃないでしょうか?

というより、府道101号を今出川通りに組み込んでしまえば、今出川通りは嵐電挟んで対向道路になるんじゃないですかね。

 

また、この配置計画のように鉄道線を1本にするんであれば、バス停の配置はこうじゃないでしょうか

これなら、駅を壊さなくてもいいんじゃないでしょうか?

 

ただ、どうしてもバス停を真ん中に取りたいなら、建物の構造の改修で処理できるんではないですかね

この建物は鉄骨造で平屋なので、壁を抜くことはできるんです。

 

壁の一部をエグることをうまくデザインに取り入れて、脇にエントランスを仕込んだ建築の事例があります。

 

ポルトガルの巨匠

アルバロ・シザのガリシア美術館です。

 

 

建物の脇を大きくエグってスロープを入れてありますが、

この凹みを、バス停に見立ててみれば、元の駅のホームとバス停をうまくつないで、かつ建物で覆うこともできるでしょう。

 

ちょうど、バスが近づいてきた様子の写真です。

 

 

ガリシア美術館が、嵐電の北野白梅町駅と見立ててみれば、非常に似たシチュエーションではないでしょうかね。

 

駅は街の顔なので、カンタンに消したり壊したりしないで、慎重に計画を進めていただきたいと思います。

 

以上


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