恐れていたことですが…
とうとう壊し始めました、日本が誇る稀代の建築巨人、菊竹清訓の名建築を!
菊竹さんの解説をするために、日本の近代建築の全貌を前提として、前川国男さんの解説をしているうちに、
とんでもない事態に至ってしまいました!
菊竹清訓の凄さを、このブログを読んだ日本中の人々が、その凄さを体感する前に、本物が壊され始めている。
ナウシカのオーム?と話題に 旧市民会館の解体始まる
神谷裕司 2019年7月24日10時00分
存廃で揺れた旧都城市民会館(宮崎県都城市八幡町)の解体工事が23日、始まった。仮囲いや外部足場の設置から始まり、管理棟・ホール棟の解体や整地を行う工事は、来年3月中旬まで続く予定。跡地の利用方法は、まだ決まっていない。
「革新的」評されるも…ナウシカのオーム?苦渋の解体へ
会館は、戦後を代表する建築家の一人、故・菊竹清訓(きよのり)氏が設計し、1966年に完成した。独特の外観を持ち、「メタボリズム」建築運動の代表的建造物とされる。2007年に閉館。市民らの間で保存運動も起こったが、老朽化などを理由に今年3月の市議会で解体が決まった。解体工事費は1億5660万円。
市は解体に当たり、「会館の記憶を伝承する」として、3件(模型、映像記録、記録誌)の「メモリアル事業」を実施する。
映像記録と記録誌について市は、会館の保存活用を訴えていた日本建築学会と業務委託契約を結んだ。模型制作にも学会が協力する。記録誌の監修は、解体計画停止を主張する文書を国などに送ったイコモス(国際記念物遺跡会議)が行うという。(神谷裕司)
朝日の記事ここまで
これ、壊しちゃうの?
うわー、、もったいねえ。
もったいないどころか、都城で唯一の有名建築作品じゃないですか!
都城だけじゃなく、戦後の日本発の建築運動「メタボリズム」の代表的作品じゃん、世界的に有名じゃん、
それ、壊すか…普通…、と思ってましたら、朝日の記事によればすでに壊し始めている!!!
ユンボが入ってんじゃん。
解体工事は約8カ月、費用は1億5000万円。
しかも、跡地をどうするかも決まっていない…。
ならば、放っていけばいいじゃん、徐々に廃墟化していくかもしれないけれど、それまでずっと置いておけばいいんだよ。
菊竹さんの建築の真価が世に普及するまで、後数十年かかるんだから、
菊竹さんってそういう人じゃない?他人よりも4歩先行ってる人じゃない?
売れっ子の表現者は他人より1歩先を行くっていいますよね、でその1歩先行くスター達が尊敬するのは2歩先を行く天才です。
その歩幅の中で、4歩も先を行くと成功するのかしないのか、評価させるのかされないのか、誰にもわからない領域です。
菊竹清訓という人は、まあ、そういう人なんです。
表現がぶっ飛んでいる。
美学が偏っている。
特殊解過ぎて前例がない。
にも、かかわらず、一品生産の建築で社会を変えようと試みる。
建築にかかわる社会的要請を建築的統合により解決すれば、
社会変革を起こせると考えながら、建築の細かな部品に至るまで構想する。
その菊竹清訓作品の中でも、まあ、もっともわかりやすいのが、スカイハウスに次いで、都城市民会館だったといってもいいでしょう。
この建築を見るためだけに、多くの人が都城に行ってたんですよ!
それだけの値打ちがあった。
そもそも、都城に史跡あんのかよ!と
あるにはあるが、領主館跡、県庁跡、明道館跡、跡、跡、跡、
跡ばっかじゃん。
全部、跡じゃん。
そもそも、都城(みやこのじょう)市の地名に元になっている、島津の北郷氏の居城である「都之城」。
その「都之城」さえ!
城マニアの間では、残念で有名なんですが、
この「都之城」ちゃんと残していない!
破壊しまくっている。
九州特有の城の特徴である、空堀と水堀が多数組み合わせられているはずなんですが、
本丸以外は、
曲輪が住宅地やマンションになっちゃっています。
なんだかなあ…
都城、わかんないのかねえ、自分とこの地域財産の価値が