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中央卸売市場制度って日本人の大発明なんだぜ④

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卸売市場法ってなんだ?の続きです。

 

 

このシリーズを書くにあたって、またこの記事を読んでいただくにあたって、

「市場」という言葉の意味や定義が、キチンと線引きできていない、同時に皆さんににも、おそらくよくわかっていただけてないと思います。

 

「市場」と書いて、しじょうと読むか、いちばと読むか、でもずいぶんとその意味するところが違います。

 

同じ言葉で、抽象的な意味と具体的な場所を示すくらい違いがある。

たとえば、「農」という言葉でいえば、農業と農場くらいの違いがある。

「農」の言葉が、畑や田んぼのような場所を指してることもあれば、農家や百姓を意味したり、農学全般を指し示しているときもある、

それくらい範囲が広い。

 

以前、「建築」という言葉が、一般社会と玄人の間でその意味するところの範囲が違っているため、混乱を帰しているのだ。と解説したことがありますが、それくらい、それ以上に、使う人や使うタイミング、使う場所によって、意味する範囲が違っています。

 

新国立競技場のもう1つの可能性。ケンチクボカン伊東豊雄②

 

このときに示した、「食」→「食事・料理」→「食べもの」と、「建築」→「建築・建設」→「建てもの」で比較した、言葉の意味と概念の構造。

これに即して、「市場」の言葉の意味とと構造を示すとこのようになる。

 

 

「市場」→「しじょう・いちば」→「いちば」、上から下まで「市場」で同じ。

 

哲学的、経済学的な抽象的な概念も「市場(しじょう)」、社会的制度や具体的空間も「市場(しじょう)・市場(いちば)」

ごく一般的な世俗的な、物の売り買いをおこなう場所や、年や月に一度のお祭りのことも「市場(いちば)」なんです。

 

その点もですね、築地市場問題を語るときに、やっかいな、わかりにくい部分なんです。

言葉が分かりやすい分、余計に混同したり、受け手の教養や経験で、示す意味の範囲がことなってしまい、正確に通じにくい。

逆にいえば、非常備に広範囲のものごとを含んでいる概念。

それが「市場」ともいえます。

 

 

しじょう【市場】

1 売り手と買い手とが特定の商品や証券などを取引する具体的場所や社会制度。

 空間や制度として:中央卸売市場・証券取引所(金融商品取引所)・商品取引所、見本市会場など。マーケット。
2 財貨・サービスが売買される場についての抽象的な概念。

 経済用語としての、国内市場・労働市場・金融市場など。マーケット。
3 商品の販路を含めた社会組織的つながりの空間

 マーケット、「市場開発」

いちば【市場】

1 一定の商品を集め大量に卸売りする所。

 「魚市場」「青物市場」
2 小売店が集まって常設の設備の中で、食料品や日用品を売る所。

 フリーマーケット。「公設市場」

3歴史的、伝統的に物の売り買いや、新規提案が為される場所や行事。

 八日市、くず物市、ほうずき市、見本市、朝市、年の市、蚤の市、バザー
いちばせん【市場銭】中世、荘園領主・地頭などが荘園内の市場に課した税金。江戸時代には市場運上を徴収した。
いちばまち【市場町】市の立つ所に発達した市街。

らくいちらくざ【楽市楽座】

 


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