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Channel: 建築エコノミスト 森山高至「土建国防論Blog」Powered by Ameba
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築地再生計画はじめました⑭

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とうとう豊洲移転問題では100条委員会が設置される模様ですね。

昨年からこの100条、100条っていうのはニュースでもよく耳にした。
100、100条、100式
なにやら、悪を成敗する伝家の宝刀的なニュアンス、
100条、条っていうくらいだから法律なんだと思いますが、
そもそも「100条」っていう言葉の響きがなにやら不穏ですよね。
 
これは、地方自治法の100条のことを指しています。
 
地方議会が設置することの出来る特別委員会のことで、その委員会とは
「普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の事務に関する調査を行い、選挙人その他の関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求することができる」
 
百条調査権とも呼ばれています。
捜査というか尋問、裁判みたいなものでしょうか、
 
特にこの百条に無敵感があるのは
「証言・若しくは資料提出拒否に対し禁錮刑を含む罰則」がある点です。
 
つまりは、議会に呼ばれて、嘘をついたり、知らないとか、忘れたとか、無くしたとか、言えない。ああだったかなあ、こうだったかなあ、ノラクラと逃げれない。
秘書が部下がと嘘をつくことにリスクがともなう、そういうものだそうです。
 
今のところ100条委員会の設置目的は「豊洲移転決定の経緯を明らかにする」ということのようですが、これはつまり、移転決定にこれまで言われていたようなこと以外の何かがあるのだろう、ということが共通認識されたということを意味します。
 
引き続き、注意深く見守っていきたいと思います。
 
築地再生論の続きですが、これまでの考察により分かったことは、
「築地は魚河岸の技術が大事だが、建て物は単純なハコではダメだ。」ということです。
今のカタチや空間には意味があった。
80年前に設計した方々の深謀遠慮があった。
その結果生じた、計画したプランであった。
それがベースになって運用が出来ていた。
ということでした。
 
ならば、築地をリニューアルするにはどうすればいいのか、
築地の渋滞やキャパシティーをどのように解決するのか、
ということですが、まず言えることは建築に「築地DNA」を受け継ぐ必要がある。
で、列車から自動車に運搬手段が移行した現代の手法を活かす。
古いままの施設を新しくし、スペースを整理し、設備もリニューアルするのですが、
まずは、全体の配置計画から考える必要があります。
 
家のプランでも、いくら奥さんの関心がキッチンにしかないとしても、いきなりシステムキッチンのシンクの大きさやレンジのタイプといった部品から決めてはいけません。
 
今のトラックバースを増やし、混雑を解消するということを考えなくてはいけない。
 
現在は築地はコア機能の周囲にいろいろな建て物が増殖して大変なことになっている。
 
しかし、築地のコアユニットだけを取り出してみると、こうです。
この築地コアの機能と役割と重要性については前回までに、みなさん理解していると思います。
 
 
ならば、まずこのコアユニットの増設を考えればいい。
中心で反転接続してみました。
 
 
なんか、イイ!!
生じる、回転運動!
スムーズな通り抜け
そして、横付け
 
 
この円弧の周囲に卸の大型トレーラーが横付け搬入できれば、
これまでの機能を失うことなく、これまで以上に便利になるのではないでしょうか。
 
このロータリー空間を活かすように計画していくのがポイントのようです。
 
つづく
 

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