滋賀県草津市で小さな公民館の計画をしております。
小さなといっても住民集会で70人くらい集まることを前提にした
集会場が必要なのですが、、
その大空間を在来木造工法で実現しようというものです。
地元の木材と地元の大工さん工事だけでまかなえる架構を前提にしています。
以前にそういった構造方法でこんな大空間を在来木造と2x4のミックスで実現したことがありますので、それの応用です。
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在来木造で大空間を実現した森山設計の建築、棟木間から採光する。
棟木を船の竜骨に見たてた木造トラスの大梁で構成します。
外壁も板張りにしたいのですが、、メンテナンスのことを理由に却下されるかも、、
ただねえ、建物価値の持続性をどこに置くかなんですが、
20年以上を考えるなら、デザイン性や景観へのプラスの効果なら新建材よりも
伝統的素材の方がいいに決まっているんです。
みんなが使う公民館なのですから、何年かに1回保護塗料の塗り替えを住民参加でやれれば、ちょっとしたお祭りイベントにもなるんですけどね。
本当は新興住宅地に妙な公園やコミュニティ施設を建てるよりも、
神社を分祀してもらえば祭りも出来て一石二鳥なのですが。
いままでもいろいろな新興住宅地や街の計画において、何度も神社誘致の提案をしているのですけどなかなか通りません。
昔はあたりまえのことだったのですが、
今ある神社もその多くが熊野神社だったり八幡宮だったりしてるでしょ。
あれは、神様のフランチャイジーみたいなもので、
新しく開拓した町に大元の神社から分祀して神社を建立したものなんです。
新興住宅地の案件で困るのが、地鎮祭をお願いする地域の氏神さまが、
いらっしゃらないことがあるんですよね。
そういった意味でも、最初の宅地開発のときに神社を計画しとくべきなんです。
神社はず~っと古いものであるかのイメージがありますが、
実はいつでも新しく生み出せる地域活性化のコミュニティ施設なのです。
私の好きな建築家でスウェーデンのラルフ・アースキン先生という方がいらっしゃるのですが、
こんな感じに、時とともに自然の中で朽ちながらメンテナンスで維持できるのがコミュニティ建築の本来の姿でしょう。
北欧神話の神々の祭典をおもわすような、ラルフ・アースキンの建築