日本マンガ学会第16回大会(東京工芸大学 中野キャンパス)
http://www.jsscc.net/convention/16
にて、論文発表してきました。
わたくしは、拙著「マンガ建築考」を読んでいただければわかりますように、マンガに登場した建築や空間について、いわばマンガにおける背景空間の研究をしているわけですが、
その理由はマンガ作品における背景には作者の無意識な潜在的な思想、作品を成立させる時代の社会的状況が如実に表れているであろうことを読み取ることができるからです。
同時に、物語の強度を高めていく意味では背景空間の表現が非常に重要です。
これまで、マンガ学会で発表してきたものは
12回大会藤子F不二雄作品にみる住居空間の変遷
高度成長期以降の日本の住居における子供室と中廊下型プランの登場
13回大会弐瓶勉、ブノワ・ペータース、フランソワ・スクイッテンの都市表現比較
近代都市概念の成立と垂直的空間の意味について
14回大会「AKIRA」災害と都市、東京オリンピック
都市の構造と破壊、巨大災害と原発事故
15回大会
「ベルセルク」の都市巡礼
マンガにおける閉鎖空間とその効果でした。
今回は、カネコアツシ「SOIL」を元に、ニュータウンの変遷と作品上の意味について発表してきました。
同時に、今後はニュータウンを背景空間とする作品、さらにはニュータウンが抱える問題が多くの作品に影響を及ぼすことになると思います。
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今年のマンガ学会では「SOIL」カネコアツシ
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