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Channel: 建築エコノミスト 森山高至「土建国防論Blog」Powered by Ameba
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建築の鉄人、村野藤吾とは②

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八幡図書館解体に関する続きです。

図書館壊して、駐車場にするとはいったいなんだ!と憤っていたわけですが、いろいろと調べていますと、どうやらただ単に更地にするわけではないことがわかってきました。

このような計画があるようです。

新北九州市立八幡病院基本構想
https://www.city.kitakyushu.lg.jp/page/hospital/bureau/news/pdf/kihonkousou.pdf


今ある北九州市立八幡病院が、築37年経過し朽化のため、建て替える。そのための移転先として旧小学校跡地に移転する。というものです。

でも、上記の地図では八幡図書館も八幡市民会館も別敷地で関係なさそうですよね。


建て替える予定の病院とはこんなのです。


なるほど~
パッと見まだ、新しい感じしますが、、使えそうですけどね。
1978年頃の建築設計トレンドを反映するように、赤茶色の煉瓦タイル仕上げというのも泣かせます。

上記の八幡病院は基本的にモダニズムの素直なラーメン構造(縦横格子のように柱と梁が決まった感覚で並んでいるもの)にタイル仕上げだと思いますが、


その2~3年前の1975年に、建築家山下和正さんによる青山にあるフロムファーストビルが1976年に建築学会賞を受賞したこともあって、1970年代後半から1980年代前半まではこの赤茶色煉瓦タイルはすごい流行したのです。


こちらの画像は「北九州市立八幡図書館」でも正面からの壁面構成が非常にわかりやすくご紹介されていた
https://twitter.com/take_all_aさんによる以下のブログ記事
http://allxa.blog114.fc2.com/blog-date-200908-8.html 
の画像を引用させていただいています。

上記写真でも低層部の店舗空間は、思い切った大ガラスの光が建物全体の煉瓦仕上げの塊の足下をすーっと切り開いてあって、自然と中に入ってしまいたくなる印象を持ちません?

一時期の日本の現代建築の特に商業空間を含んだ集合住宅等のデザインを席巻した、1.複合的な迷路空間に、2.立体的な幾何学の凹凸による陰影、3.そして彫りの深い入り口や窓といった開口部の非常に抽象化された造形、4.手触りのある素材、5.植物の緑が映える小路という手法です。

https://twitter.com/take_all_aさんのこの写真はそういったこの建物の特徴を非常によく捉えていると思います。

電気が点いてないと暗いのが難点ですが、フロムファーストビルは中庭形式にもしてあるので、意外と中の廊下や路地は明るいのです。



で、話しは戻り八幡病院のことですが、建て替えの理由です。

まあ、確かに1978年といえば、新耐震前の建物だしなあ。

「新耐震」というのは耐震基準の違いのことなのですが、日本は国土に地震災害が起こるごとに建物の耐震基準を改定し続けているのですが、特に!1981年に行われた改正が、それ以前と以降で大きく異なっているのです。なので1981年6月以降の建物(完成ではありません、建築確認申請の日時です)は、現基準に大概即していますが、それ以前の建物で現基準で照らし合わせると、著しく耐震強度が不足するケースがあるのです。


そして、その後に計画案が発表されていました。

新北九州市立八幡病院基本設計について(平成27年5月20日)

http://www.city.kitakyushu.lg.jp/page/hospital/bureau/news/pdf/27_yh_khn_ot.pdf


後ほどまた続きを書きます。



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