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内藤文書の解題8

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内藤文書の解題8

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索敵解読目標文の全体像を下図に示す。
緑色の部分、曖昧に迷彩されており、
ほぼ全域がジャングルとして自然の要塞みたいになっている点、
そのジャングルの全地域に大量のストローマン(案山子)が立ててある点、
各自厳重注意されたし。





上記文書から詭弁部分を取り除き、曖昧な表現である「でしょうか」「なりがち」「思っています」と取り除くと以下のようになる。

【建築家諸氏へ】
新しく建てられる国立競技場のことを聞かれる。
こちらとしてはいささか食傷気味だが、社会的な正義を唱える建築家たちの姿は是とすべき。
審査経過とその対応については明文化されてはいないが公式発表を越えた発言は可能な限り控える。
以下は個人の見解と危惧。以後、質問にお答えすることは控える。
広告代理店による情報発信があったことは反省点。
設計競技全体の在り方に関しては、今後に活かす議論。
不備を指弾する声もあるが、自省の弁から始めるべき。
そうでなければ設計競技はなくなる。

署名運動を繰り広げている建築家たちは、常日頃から神宮の景観を議論していたのか。
審査結果は、審査委員長によって取りまとめられたもの
(諸氏の言ってることは)招致が決まった今だから言えるきれい事だ。
おおいに危惧していることは設計者であるザハのやる気。
好き嫌いを越えた戦略的な発想で、ザハ生涯の傑作をなんとしても造らせるのが国税を使う建物としても最善の策だ。
署名運動にまで拡がりを見せると看過できない。
建築家の良識とは、その範囲のものか。
語られているのは「分かりやすい正義」。

要望書を待つまでもなく規模や予算調整に動いていた。
景観的にも絵画館から見てそれほど威圧感のないものになった。

わたし自身は、この建物に合わせて東京を都市改造する。
この場所の活用の仕方こそが、新しい東京を造る上での成否を握っている。
この国では、無駄遣いをやめる、節約が美徳。「分かりやすい正義」。
異議を唱える諸氏は、オリンピック招致を見送れば満足なのか、そう問う。

市井の建築家なのに権力の片棒を担いでいい気になっていると嫌悪の感情が見える。
批判のための理屈はいくらでも立つ。

神宮の外苑の景観など一顧だにしてこなかったのに正義の根拠を求めている。
新しい国立競技場を呑み込んでこそ、次のステップが見えてくる。


この中にもまだ恫喝や虚偽や詭弁のための導入(赤字部分)があるので、
取り除く。

【建築家諸氏へ】
新しく建てられる国立競技場のことを聞かれる。
審査経過とその対応については公式発表を越えた発言は控える。
以下は個人の見解と危惧。以後、質問に答えることは控える。
審査結果は審査委員長によって取りまとめられたものだ。
ザハに造らせるのが国税を使う建物としても最善の策だ。
この建物に合わせて東京を都市改造する。
この場所の活用の仕方が、新しい東京を造る上での成否を握っている。
新しい国立競技場を呑み込んでこそ、次のステップが見えてくる。


最後の次のステップってなんだろう?なんだろう?って考えていたんですが、
灯台もと暗し、文章の前後関係の入れ替えやってました。

この建物に合わせて東京を都市改造する。←これが次のステップ
この場所の活用の仕方が、新しい東京を造る上での成否を握っている。
新しい国立競技場を呑み込んでこそ、次のステップが見えてくる。

この場所の活用の仕方が、新しい東京を造る上での成否を握っている。

だから、ここに建つ新しい国立競技場を呑み込んでこそ、
次のステップが見えてくる。そのステップとは

この建物に合わせて東京を都市改造することだー!

「が正しい文意の流れでしたね~。山本さん!最後まで気の抜けない試合でしたね~。」
「そうですね。サブミッションあり大技あり、良い詭弁でした!」
「さあこれからはまさに自らが闘魂を燃やさなければならない!」
「闘魂は連鎖する!そんな時代ですね。」



そして、最終的なスケルトンは、

【建築家諸氏へ】
1.審査結果は審査委員長によって取りまとめられたものだ。
2.ザハに造らせるのが国税を使う建物としても最善の策だ。
3.この建物に合わせて東京を都市改造する。

これがこの内藤文書の3つの核です。
たくさんのストローマンやら迷宮のごとく構築された文章構造に共鳴効果を狙った同じ語彙の羅列に感情論で装甲してありましたが、
結構単純な内容でしたね。

結論として、何が書いてあったかというと、

「建築家諸氏に告ぐ、我々は安藤忠雄委員長が決めたザハの案を税金で建て、これに合わせて東京を改造するのだ。」

です。
凄い!総統閣下みたいな宣言文です。

これがあの文書の芯かあ、、、自分でもびっくりの結末でした。


いやあ、こうなったらですね。

ニコニコ動画というサイトがありまして、
そこには有名な「総統閣下シリーズ」っていうのがあるんですね。

何かにマジ切れしている人を嘘字幕で盛り上げるMAD動画っていうんですが、
それ、作ってみようかと思っているんです。
とりあえず先行予告編です。



とりあえずやりきった感あるんで、この件これくらいで終わっときます。






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