今、九州では大雨による災害で大変なことになっています。
観測史上最大ともいわれる雨量により各地で氾濫や土砂崩れといった災害が発生しています。
安否が不明の方々もおられ、大変心配しています。
また、救助に携わる自衛隊や消防、警察の方々、
救援活動もどうぞお気をつけていただきたいと思います。
被害に会われた方々、心よりお見舞いを申し上げます。
一日も早い復旧をお祈り申し上げます。
都議会議員選挙中も訴えていたことですが、
現在の政治的空間には、
都市や都市計画や都市の防災、都市の経済に関する議論がまったく不十分です。
現在、日本人のほぼすべては都市で暮らしています。
東京だけが都市でそれ以外が田舎という意味ではありません。
日本はいわゆるどんな田舎に行っても生活の基盤は都市と同じです。
制度も変わらない、情報も同じ、公共サービスも同等に整備されている。
先人が長い時間をかけてそのようにしたのです。
どんな山奥の道路でも舗装されているとか、電柱や高圧鉄塔や護岸工事が、
景観や風情をそこなっているといった批判もありますが、
これまでの多くの方々の努力によって、日本中が同じ生活水準を維持できるようにした。
土木建築業界は「土建屋」とか呼ばれて、
高度成長期以降の政治の場面ではよく批判の対象にもされてきましたが、
日本は国土も峻嶮であり川の高低差も激しく、台風が押し寄せ、地震も頻発。
海浜は波に削られれ、平地は少なく、寒暖の差も激しく、雨量も雪量もすさまじい。
そのような、自然の猛威に常にさらされてきました。
それらを、何世代にもわたる土木工事や建築工事によって、生活できる範囲を広げてきた。
その生活を守ってきた、国土を守ってきた、常に維持管理がし続けていないと壊れてしまう。
建設、土木、土建業とは、いってみれば、国防産業なのです。
という意味では、日本で国防といえば、まず国土の維持、生活圏の保守が第一義なのです。
という我が国の国土の事情、その風土における建築、土木業界の真の役割についてでした。
同時に、戦後は日本中を同じ生活環境にしようという努力が積み重ねられてきたのです。
考えてみれば、北は亜寒帯、南は亜熱帯、冬はロシア並みの寒さ、夏はインドネシア並みの暑さである多様な風土を、同質にもっていくのは、大変な努力だったと思います。
その努力が歴史的に重ねられてきました。
奈良時代・平安時代の国司の赴任から江戸時代の国替えや参勤交代もそうです。
インフラや制度や文化を国の隅々まで、均等に行き渡らせるのには長い時間と大変な労力を必要とするのです。
さて、ビッグサイト問題についてなのですが、
ずっとこの問題を発信してらっしゃる方に、株式会社栄光の岡田社長がいらっしゃいます。
栄光のココロ
http://kokoro.eikou.com/archives/854
壊滅的被害を受ける施工会社と、ビッグサイト問題を深掘りしないマスコミの不思議
2017/4/20
この記事を読んでいただければ、まずは展示会を支える業界がどのような状況に陥るか、その壊滅的被害の予測がわかっていただけると思います。
私はさる方を介しまして、岡田社長ともお会いしておりまして、この問題をいつどのように皆さんに開示していくべきか、話し合っております。
さらに、ビックリしたことに、栄光さんは広島県福山市の会社、私の地元です。
えっ?森山は岡山じゃなかった?と私に詳しいファンの方は気づかれると思うのですが、、、
実は県境を跨いで、文化圏が同じなのです。
むしろ、廃藩置県の直後には、広島と岡山に挟まれた小田県(深津県とも)という、別の県でもあったわけです。
つまり、ここいらのモンは、実際のところ広島でも岡山でもないんじゃわ。
福山と笠岡を首都とする別の国です。
県境で切られていますが、地元では一体感のあるエリアということです。
ということでも、岡田社長とは盛り上がりました。
で、栄光さんのブログ記事についてご紹介しておきますと
ビッグサイトの20ヵ月の利用制約で誰が一番被害をうけるのか?
ますは主催者。しかしながら年に1回開催程度の業界団体と複数の展示会事業者では状況が違います。この主催者のスタンスの違いによって、主催者団体だけでは問題を顕在化できなかったのです。
展示会を支えるディスプレイ施工会社がもっとも被害を受けます。
ビッグサイトの開場以来20年。展示会やイベントを現場で支えてきたのが「ディスプレイ施工会社」。
1日で展示ブースを作り上げ、終了後は一夜のうちに撤去する。中小零細を含む200社を超える会社がビッグサイトだけでも関わっており、そこに働く職人さんたちの数でいえば数千人にのぼります。
さらに、イベントや展示会開催を支えるのは、施工業者だけではなく機材・機器レンタル業者、人材サービス業(コンパニオン、警備員)などがある。ここでも数千人の方々が働いています。
なお、東京都からもビッグサイトからも休業補償などは検討されていません。
ただ単に閉鎖するという通告だけです。
ビッグサイトに頼っているのは自業自得だろうというイジワルな意見もありますが、ブースを1日で作り上げ、数時間で撤去し、次々に開催される展示会に対応するため、みなさんほぼ専業です。
20ヵ月間は解散して他の仕事に就いて、20ヵ月後に再結成なんか不可能です。
解散と同時に、その事業体はなくなってしまうということです。
展示会の支援企業の声も紹介されています。
東京造型美術(東京都中央区)
会場問題 特設サイトもご覧ください。
デモの取材記事もありました。
終わらない ビッグサイト問題
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170622/k10011027321000.html
東京・新宿の東京都庁の周辺で、抗議デモが行われました。参加したのは、ある業界の企業などで働くおよそ300人。SNSやメールでの呼びかけに応じて集まり、「東京オリンピック期間中も東京ビッグサイトを使わせろ!」と声を上げたのです。参加者が口々に訴えたのは「まさに死活問題」という言葉。東京ビッグサイトをめぐって、いったい何が起きているのでしょうか。(ネットワーク報道部 副島晋記者)
東京ビッグサイトは、「東京モーターショー」や「コミックマーケット」など、年間におよそ300のイベントが開かれる国内最大の見本市会場。ここが利用出来なくなると、展示会に関係する企業にとっては大きな損失です。民間の団体が試算した日本全体の経済損失は1兆円を超えるとされています。業界の代表者はこれまでにも、署名活動などを行って、東京都側に見直しを求めてきましたが、問題は打開されていません。東京ビッグサイトが使えなくなるまでの時間が刻々と迫る中、下茂さんは今回、デモを通じて声をあげたのです。
一方、東京都はどう考えているのでしょうか。東京都の担当者はこれまでの取材の中で、「東京ビッグサイトをメディアセンターとして使うことはオリンピックの開催が決まった時に決めていて、変更はできないと思う。仮設の展示場の整備など対応策もして展示面積は相当確保できる状況になったので、展示会を通常の時期から少しずらすなど調整し、なるべく多くの展示会ができるようにしていきたい」と話しています。運営側では実際、先月下旬から、オリンピック期間中に開けなくなる展示会を一つでも少なくしようと、さまざまな調整を始めているとしています。
デモに参加した人たちは、企業に勤めるごく普通のサラリーマンという印象でした。しかしこの日ばかりは、展示会にふだん関わりのない人たちにも問題について知ってもらおうと、大きな声をあげ、道行く人にビラを手渡して理解を訴えていました。デモは終了後、解散し、参加者が東京都の担当者と直接話す機会はありませんでしたが、下茂さんは引き続き、なんとか対策を講じるよう東京都に働きかけていきたいとしています。ただ、今のところ抜本的な打開策は見つかっていないのが現状です。華やかなオリンピックの陰で生活に困るような人たちが出てこないよう、東京都にはさまざまな面に目を向けて、大会の準備を進めてほしいと感じました。
記事にあるように、東京都は打開策をみつけられていません。
新国立競技場問題のときも豊洲市場問題のときもそうですが、
東京都は打開策などみつけるどころか、問題を隠し続けることでしょう。
その現状を打破して多くに方々がこの問題を知る必要があります。
この栄光さんのブログで書かれていることは、数百社の展示会事業とそこで働く数千人の方々の失業を意味する大問題なのですが、、、これはビッグサイト問題のほんの一面であり、氷山の一角に過ぎません。
ビッグサイト問題は、すでに予測されている通常のオリンピック不況以上の、予想以上のネガティブなインパクトを日本経済に与える大問題なのです。
続きか⑥で