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Channel: 建築エコノミスト 森山高至「土建国防論Blog」Powered by Ameba
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東京オリンピックもう一つの巨大な市場問題

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築地市場豊洲問題は昨年来、さまざまな問題が発覚し、計画の杜撰さが検証され、無くなっているとされた有害物質が想定以上に検証され、関係者が100条委員会に呼ばれ、土壌汚染対策工事結果のモニタリングが再度おこなわれる事態になっております。

 

 

さらには、連日報道中の森友学園問題でも産廃処理見積もりをめぐる払い下げ土地価格操作の捜査も始まろうというような状態。

 

昨年のオリンピック会場施設見直し問題もその後の経緯があまり報道されておりませんが、

それら以上に、都民に、東京都の産業界に、いえ日本の産業界に、広範囲かつ深刻な打撃をおよぼす可能性のある大問題が隠れています。

 

都内の大規模催事施設である東京ビッグサイトが2年近く使えなくなる。

幕張メッセも使えない。

https://2020event.tokyo

 

それが、もうひとつの市場問題。

「見本市」

「国際見本市」

見本市場問題です。

 

 

見本市?

ビッグサイトがダメでもなんか他の場所考えてあるんじゃない?

そんなのどっか広い場所借りればいいんじゃないの?

東京なんだからどっかあるでしょ?

東京ダメでも横浜とか千葉とかどっかあるんじゃないの?

そこそこ広い場所あるでしょう?あんなにハコモノ作ってきたんだから、、、

と思われる方もいるでしょう。

 

ありません。

準備していませんでした。

 

同時に、見本市なんてうちの会社では年に1回くらい出てるだけだよ、、とか

年に2~3回どこかで新製品アピールするだけじゃない?とか

 

違います。

見本市は毎日開催されています、市場なんだから。

 

この1~2ヶ月だけみても

 

 

 

非常に多彩。

フード、厨房機器、エネルギー、セキュリティ、照明、介護、建材、プラスティック、金属、セラミック、レーザー、映像、アパレル、シューズ、スイーツ、食肉、シューズ、アクセサリー

 

 

衣食住から化学工業、基礎研究、アメニティ、娯楽、健康といった具合に、多種多様な産業が毎日「見本市」を開催しています。

 

そして、ご自分の働く業界で考えてみていただければわかるように、「見本市」というのは、ただ業者が企業が「うちの製品どうよ?」とプレゼンする、発表して終わりではなく、

そこでお互いの仕事が、取引が発生する、リアルマッチングの出会いの場なのです。

 

一念発起で興したベンチャー企業が、開発した技術や製品を、乾坤一擲、なけなしのお金、最後の資金で勝負に出てたり、遠い地方の老舗の商店が、技術の粋を込めた商品の真の価値が分かる人と出会ったり、作った人にもなんの役に立つのかもわからない、世界のどこにも存在しなかった新しい素材の使い道を大勢の方に問う。

 

リアルSNSの世界が「見本市会場」です。

 

だから、思いがけない企業同士がコラボレーションしたり、新たなアイデアが沸いたり、新規取引先が見つかって生き残りに成功したり、新人を獲得したり転職に成功したり、大ブームが起きたり、そういう場所。

 

ありとあらゆる産業の同時多発的イノベーションの発信源となる時間と空間です。

 

まあ、いってみれば産業や企業の巨大な結婚式場といってもいいでしょう。

 

それがですね、2年近く閉鎖。

2年間東京都は結婚式禁止。

ていうか出会い禁止、付き合い禁止令。

 

多彩な産業の末端にまでいたる情報や人材の循環が止まる。

 

大丈夫なんでしょうか、

大丈夫ではないでしょう。

 

もし、これが実行に移されたら

日本の産業に大変な致命的な打撃。

 

オリンピック期間というたった二週間のためにだけの盲目的思考が生み出した

またしても、阿呆な連中の愚かな企て

そうなることを誰も予測しないまま、オリンピック招致計画に「ビッグサイト閉鎖」と書いた。

 

まったく考えていなかったようなんです。

閉鎖したら何が起こるか、

 

代わりの見本市会場の目処も立てないで、

ビッグサイトを閉鎖する計画を立てたようなんです。

 

 

ビッグサイトに一度も行ったことがない、という方々のためにも、

この一大事件を十二分に理解していただく緊急必要性を感じて、

この記事を展開いたします。

 

つづく

 

 

 

 


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