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築地市場の豊洲移転が不可能な理由⑨

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豊洲施設は築地の卸売り市場機能をまったく満たしてないんじゃなのか?の続きです。

豊洲を計画したときに使用したであろう、築地の現状調査書。
そのもっとも重要な入荷の来場車数の表にそもそも間違いがあったという事実。

しかも、それは小学生レベルの足し算であったという、、、

これ使って豊洲の設計に取り組んだのでありましょうか、
非常に不安な展開になってまいってまいりました。



と、いいますのも、入荷するトレーラー、トラック1台にはたくさんの荷下ろし軍団のフォークかつターレが、いっせいに取り付くからなんであります。



つまりは、
トレーラートラックを母船とするならば、積み荷を受けてタッチ・アンド・ゴーで飛び立つ姿は、さながら空母の艦載機のごときなのであります。

それが、1800チーム。

たとえば、バレーでもバスケでもいい。
市民体育館で開催されるような競技大会。
9秒に1チーム、1分間に7チーム、1時間に420チームが出場するスポーツ大会を想像してみてください。

どうなるか

それが毎日開催されているのが築地です。



では、1時間に420チームを豊洲は受け入れられるのか?検証していきましょう。

7区の卸売り側の1階平面図です。

議事録見る限り、こんな図面が配布されてやりとりされていたようです。


と、いきなりこんな細かい書き込み、線がいっぱいの図面を見せられても、何がなんだか分からないですよね。

おそらくミーティングに参加している市場の方もさっぱりわからないまま、説明を受けていたんではないでしょうか。

説明に出て来た立派そうな設計会社の人が、ネクタイ締めて、
「コールドチェーンを維持し、市場を円滑に運用できるようにしました。(キリ!)」
と言われれば、きっとうまく出来ているんだろうなあ、、、と
誰だって思いますよね。

しかも細かい細かい図面なんかあって、字も小さいし。
縮尺何百分の1です、なんて言われればますます分からん、というのが普通でしょう。

私も、パット見、図面表現になんもかんも詰め込み過ぎ、見づらい、これじゃ肝心の部分を見落とす、と思いました。

なので、プランをおおまかに色分けしてみました。



これで、やっと大体の平面構成が分かりました。

この7区の卸(おろし)が使うようにと言われている施設は、

ちょうどお寺の本堂のような空間構成をしています。


お寺のようなというのは、建物の周囲をぐるりと縁側が取り巻いているような構成を言っています。

つまり、どんどんどんどん動きづらくしている。
どんどんどんどん導線が遠回りになっていくことを意味しています。

7区の豊洲施設は水色の部屋を10度以下にしようとして、空調を効かして締め切っているのです。
そして、その周囲にパープル色の25度以下になる廊下を取り巻いて、います。
そして、ピンク部分が常温です。
緑のところは階段とかEVとか縦導線です。

赤丸してあるところが、扉と推察されるところです。


つまり、豊洲の施設は内部空間を巨大な冷蔵室としようとしているわけです。

すべてが開放されている築地でもかなり大変なところ、締め切って数カ所の出入り口に絞っている。

これは、、、、さらに、、、大変なことになるな、、、と分かりました。

なぜなら、たくさんのフォークやターレが、1800台近くのトレーラーの上げ下ろしで、延べ5000回くらい往き来するわけですが、、、


夏場になると、子供の頃、みんな怒られたと思うんです。
カルピスにするか、コーラにするか、麦茶にするか、冷蔵庫の前で悩んでいると

「冷蔵庫を開けっぱなしにするな!」と


豊洲は閉めておきたいのに、
ずーーと開けっ放しになるでしょうねえ。

なぜなら、1800台のトレーラーが9秒に1台でやってくるから
フォーク&ターレが延べ5000回くらい出入りするから、

「冷蔵庫を開けたら閉めなさい!」ってお母さんに怒られても、
閉めてるヒマなんてないでしょう。

にもかかわらず、空調はフルパワーで稼働し続けるでしょう。
いつの日か10度になることを夢見ながら。

なぜなら、開けてしまうといつまでも温度が下がらない。

夏になると10度以下なんて維持できないでしょうから



また、後ほどつづきを書きます。


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