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Channel: 建築エコノミスト 森山高至「土建国防論Blog」Powered by Ameba
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新国立競技場問題・史上最悪の作戦に向かう

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昨年から追っかけ続けていた新国立競技場問題ですが、
この件を通じて建築業界のこと、建築家のこと、建築のこと
がより多くの方々に理解されることが私の第一の目標でした。
そして、
新国立競技場に関する諸問題はこの夏の間に一定の決着を見ると考えていました。

たとえば、現計画の見直し、そのオルタナティブは3つあって、
1.新築の取りやめ→既存改修・リファイン
2.ザハ案の破棄→新規プロポーザルにより設計者再選定
3.新築案の大幅な改造→敷地、高さ規模縮小、構造方式変更を含む


その中でも1.案が大局的に見てもっとも適正がある

というのが今でも変わらない私個人の意見です。

というのも、この新国立競技場に対する要求項目の優先順位は
機能性の前にまず納期ですよね。


2020年のオリンピック開閉会式に使用する。
2019年のラグビーワールドカップに間に合わせる。


そして、機能面では

陸上競技の国際基準に合わせる。
球技場としての最適化(観客スタンドの屋根含む)

最後に多目的性

次に商業利用価値を高める。(イベント使用等)

あくまで表向きの大義はこの順番なのだから
間に合わせないような行動はもっとも愚行だということになる。

次に、間に合わせたとしても
陸上競技やサッカー、ラグビーがおこなえない施設は無駄になる。

そして、商業利用が赤字を生み出し地域の活性化にもつながらなければ、この地域は空虚になる。

ということだと思うのですよ。

だから、この問題を順々に潰していくのがJSCはじめ有識者会議の役目だと思うのですが、問題を解決していくどころかさらなる問題の拡散、リスクの拡大を行おうとしています。
それが、昨日発表になったといわれる
「新国立競技場、実施段階で施工予定者を選定」というニュース
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20140818/673870/?P=1
その概要をざっと眺めてみましたが、、、
愕然としました。



ああ、やっぱりジャン。
この絵に描いてある青い長方形、タイバーです。

これ、覚えておられる方も多いと思いますが、
僕が以前でんじろう先生風の解説で示した輪ゴムです。

参照:新国立競技場の基本設計が終わらない理由3

この輪ゴムがないとアーチはもたないんだよ、と小学生にもわかるように「建築のでんじろう先生」が解説しておいたのですが、

5月28日の基本設計発表のときには、
まだ教えてもらってなかったんでしょうね。

今、出てきたね。

JSCはもはや既に参謀本部から見放されてるんじゃないか、、
ということです。

もしくは、有識者会議の中に、どうしてもこの計画について真面目に見直すことを拒んでいるモノが居る。
その結果、いまだに自らの役目を果たすことなく、JSCにすら大嘘をついている。「大丈夫だ」と

この新国立競技場問題を太平洋戦争中に建造された戦艦大和になぞらえる方々が多いのを知っていますか?
ただ単に時代遅れのデカイ戦艦を作ったことの愚行と単純に捉えている方も多いと思うのですが、当時の軍部や政府のすべての人間が阿呆だったわけではありません。にもかかわらず、結果そうなった。
これには理由というか流れがあって、その中で大方の連中が流されていった。
それと似ているからなんですよ。

「艦これ」の流行によって、昭和40年代プラモ少年じゃなくても、戦艦に詳しくなった若い人も多いと思いますので、新国立競技場がなぜ巨大戦艦になぞらえられるのか、
同時に
「新国立競技場、実施段階で施工予定者を選定」というニュースについても解説してみたいと思います。

つづく






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