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Channel: 建築エコノミスト 森山高至「土建国防論Blog」Powered by Ameba
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新国立競技場に新たな問題が発生④

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隈研吾さんの会見による「自動で決まる。」
これはですね、あり得ないです。


もちろん、ある程度同じになってくる、という言葉のニュアンスは分かります。

機能が同じなら、機械とか道具というのは似てくる。

生物だってそうです。
機能に特化したら種族が違っても似てくる。
生物学上は収斂とか言われている現象です。

古代生物にお詳しい川崎悟司先生のブログに魚竜について描いてありますが、イルカとイクチオサウルスのデザインはほぼ一緒です。

http://ameblo.jp/oldworld/entry-10317048395.html

確かに、ザハさんが言うように、「驚くほど似ている」し、
隈さんの言うように、「自動的に決まる宿命にある」のかもしれません。

たとえば、自動車で比較してみると

こちらが、「BMW 130i Mスポーツ」


そしてこちらが 「Audi A3」

車好きでなければ、なかなか区別がつかない、フロントのマークが違うだけのように見えます。

立体のときにはフロントからのむっくり感でまだ違いを言うこともできますが、これが二次元図面になると

「BMW 130i Mスポーツ」図面 

Audi A3」図面



ぱっと区別はつかない。

驚くほど似ている。
だが、
自動的に決まる宿命。

なのでしょうか、、自動車業界からそういった話しを聞いたことはありません。

しかも、この驚くほど似ているであろう両車両ですが、図面を重ねてみました。赤はAudi、青がBMWです。

ぴったりなんて合わない。
同じようなコンセプトで同じような寸法の同じようなデザインの車でさえ、メーカーが違えば、設計者が違えば、場合によってはCAD(製図)ソフトが違えば、作図データが完全一致することなどないのです。

しかし!

新国立競技場のザハ案とA案はピッタリ合った。


外の隈さんの皮から受ける印象はまったく違うものなのですが、、、、

中身はザハ案だった。

これ、見たとき。

アーノルドシュワルツネッガー主演の、フィリップ・K・ディック原作の、
「トータルリコール」という映画のワンシーンを思い出しました。

顔割れオバサンです。


ひとことでいうと、こういうことなんだと思います。




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